看護師の夜勤バイトの需要は高く、高収入の求人も存在しているため、実態が気になる方も多いのではないでしょうか?
看護師の夜勤バイトは仕事のきつさと引き換えにダブルワークとしても働きやすく、効率よく稼げるのが特徴です。1勤務の報酬は高額ですが、精神的にも肉体的にもきついのが実情です。
本記事では看護師の夜勤バイトがきつい理由や、メリットを詳しく解説しています。この記事を読めば夜勤バイトを検討している方、現在夜勤バイトをしていてきついと感じている方も自分に合った対処法が理解できるでしょう。
看護師の夜勤バイトがきついと言われる理由
看護師の夜勤バイトがきついと言われる主な理由は以下の3つが挙げられます。
- 体調を崩しやすい
- プレッシャーが大きい
- 急用があっても休みづらい
夜勤が辛い理由として、体力的な要因だけではなく心理的・精神的な要因も多いです。
それぞれの理由を詳しく解説します。
体調を崩しやすい
看護師の夜勤バイトは昼夜逆転の生活になるため、体調を崩しやすい傾向があります。
夜勤バイトが心身に与える影響は個人差があるものの、自律神経が乱れやすくなるのが原因です。
自律神経の乱れは頭痛や便秘、免疫力の低下など身体面だけではなくイライラや気分の落ち込みなどメンタルにも影響を及ぼします。
影響 | 主な症状 |
---|---|
身体的影響 | 自律神経の乱れ、頭痛、便秘、倦怠感、免疫力の低下など |
心理的影響 | イライラ、気分の落ち込み、睡眠障害など |
夜勤前は眠れなかったり、夜勤明けに寝てしまい夜が眠れなかったりなど、睡眠リズムが崩れやすいのが特徴です。
看護師の夜勤バイトは肉体的精神的に自信がある人にはおすすめですが、あまり体力に自信のない人にはおすすめできません。
夜勤前は気が張っているせいか、全然眠れないこともあります。
私は夜勤後は必ず寝不足で頭痛に悩まされています。
夜勤が体に合わない人には正直おすすめできません。
「体力に自信がないけど少しでも夜勤バイトで稼ぎたい」という場合、寝当直という働き方がおすすめです。自立している人が多い有床美容クリニックや、オーバーナイト透析は休憩時間も取りやすくモニター越しでの見守りが主な業務で比較的ラクに働けます。
プレッシャーが大きい
夜勤バイトの看護師は即戦力となる経験とスキルが求められます。
経験が浅い方やブランクのある看護師はサポートを受けられず、プレッシャーを感じることが多くなるでしょう。
看護師の夜勤バイトは少ない人員の中で勤務するので、丁寧な教育を受けることは期待できません。
夜勤帯は医師がすぐに駆けつけられないので高いアセスメント能力と報連相スキル、柔軟な対応が求められます。
【夜勤バイトの看護師に求められるスキル】 |
---|
高いアセスメント能力 報連相スキル 柔軟な対応力 急変対応スキル 基礎的な看護技術 |
夜勤帯は多くの患者を受け持ちます。せん妄患者の対応や早朝の採血など多重課題になることも多く、インシデントが発生しやすい環境です。
夜間帯に限って患者さんが急変しやすいと感じたことがある人も多いでしょう。
自分がいち早く気づかなければ生命に関わることもあるため、常にプレッシャーを抱えながら仕事をしています。
看護師の夜勤バイトら勤務先によって業務内容には差があります。
救急外来の夜勤バイトは当直医師も救急医ではないことが多く、不慣れな者同士で働くためエラーが起こりやすい状況でもあります。
あまり看護技術に自信がないという方は、急性期病院での夜勤バイトは避けた方が無難でしょう。
急用があっても休みづらい
急用があっても休みづらいことも、夜勤バイトがきついといわれる原因です。
夜勤バイトを採用している病院や施設はそもそも人材不足で、代わりの看護師を探すのは大変です。夜勤のほとんどは、1〜2人ほどの必要最低限の人数でシフトが構成されています。夜勤の人数を減らすことはできないので、何とか看護師を調整しても日勤帯の人数が減ったり他の日の夜勤を調整しなおす必要があります。どうしても夜勤の代わりが見つからない場合は、他のスタッフがカバーして働かなくてはなりません。
自身の体調管理にも配慮が必要で、休みづらいのは夜勤バイトのデメリットといえるでしょう。
夜勤前に発熱して急きょ代わりのスタッフを探すのに苦労したという人も多いのではないでしょうか。
仕方がないことでも、夜勤のシフトに直前で穴を開けるのはかなりきついですよね・・
看護師がきつい夜勤バイトをするメリット
看護師がきつい夜勤バイトをするメリットは稼ぎやすく、ダブルワークがしやすいため効率よく働けることです。
人間関係のストレスも少なく日勤に比べ業務量が少ないので、夜勤バイトに慣れれば日勤ばかりするよりラクと感じる看護師も一定数います。
看護師がきつい夜勤バイトをするメリットを詳しく見てみましょう。
夜勤バイトはきついけど大きなメリットもあります。
このメリットが大きいからこそ夜勤バイトは人気の副業になります。
稼ぎやすい
看護師の夜勤バイトは1勤務あたりの報酬が高額で、少ない日数でも効率よく稼げるのがメリットです。
夜勤バイトの報酬は日当での求人が多く、施設や業務内容によって2万円〜4万円程度と差があるものの高収入を得られます。
看護師の夜勤バイトは2交代での求人がほとんどで、拘束時間が長く深夜手当や夜勤手当が着くため高額です。
手当の種類 | 概要 |
---|---|
深夜手当 | 労働基準法で定められており、22時から5時までは25%割増した賃金を支払う必要がある |
夜勤手当 | 一回あたりの夜勤手当は施設によって異なる |
仮に3万円の日当で8回夜勤をした場合、24万円と正社員の看護師よりも少ない日数でひと月分に近い給料を稼げます。
正社員で夜勤をするより夜勤バイトの方が高額なので、本業は日勤のみで夜勤バイトをダブルワークにすれば効率よく安定した収入を得られます。
日勤と比べて業務量が少ない
看護師の夜勤バイトは基本的に患者も睡眠中で、検査やオペ出しオペ迎え入浴介助もなく日勤と比べると業務量が少ないと言えます。
急変などイレギュラーなことがなければ、夜勤の業務はルーティン化しやすいので働きやすいのが特徴です。
夜勤バイトの主な業務は施設によって異なりますが、主に以下のとおりです。
【看護師夜勤バイトの業務(一般病棟の場合)】 |
---|
点滴交換バイタルチェック 夕食・朝食の配膳、食事介助 体位変換 おむつ交換やトイレ誘導 採血 カルテ記載 巡回 |
夜勤バイトの場合は緊急入院を受けるなど、イレギュラーなことを任せられることはないケースが多いです。
救急外来の場合夜間の搬送やウォークイン対応はバラツキがありますが、日勤と比較すると受け持つ患者数は少ない傾向にあります。なかには寝当直と言われる急変リスクの少ない施設で見守りだけを行う夜勤バイトもあります。
夜勤は暇にだから勤務中も眠くなると言う人もいますよね。
とはいえ夜勤は少人数なので、急変などイレギュラーが起きたときの忙しさや疲労は普段より倍増するので注意しましょう。
面接の時に業務内容は必ず確認するようにしましょう。
人間関係のストレスが少ない
看護師は人間関係のストレスが多い職業ですが、夜勤バイトなら勤務する看護師も少なく人間関係のストレスは比較的少ないと言えます。
人間関係に悩む看護師さんは多いですよね。
常に転職理由の上位に挙げられるのも人間関係です。
夜勤バイトの場合は医師との関わりもほとんどないので、パワーバランスで悩むことも少ないでしょう。
また師長や管理者は日勤勤務をしていることが多く、上司との関係に悩む人にとっても働きやすい環境です。
苦手な人がいたとしても、毎回同じメンバーで仕事をすることはほとんどありません。
人間関係に悩みやストレスを感じる人にとって、看護師の夜勤バイトはメリットが大きいと言えるでしょう。
ダブルワークがしやすい
看護師の夜勤バイトはダブルワークがしやすいので、パートの掛け持ちやスキルアップのために学校に通っている人にもおすすめです。
看護師の夜勤バイトの求人は週1回からという施設が多く、勤務する日数が少なくて済みます。
また日中の時間を拘束されないので趣味や副業、勉強の時間に充てることができます。
本業で別の病院に勤務して、さらに休みの日は夜勤バイトをすることも可能です。
夜勤専従でもダブルワークでも、いろんな側面から働きやすいのは大きなメリットですね。。
私も介護施設で夜勤バイトをした経験があります。
本業の夜勤明けの日の夕方から夜勤バイトを入れていました。
月に2回だけでしたが、5万円の収入を得ていました。
看護師が夜勤バイトをきついと感じた時の対処法
看護師の夜勤バイトはメリットもありますが、身体的にも精神的にもきついです。
現在看護師の夜勤バイトをしていてきついと感じている場合、まずは睡眠環境や生活リズムの改善を心がけましょう。
夜勤バイトがきついと感じている看護師の方に、おすすめの対処法をご紹介します。
この対処法はすごく大事です。心身の健康を守るため、夜勤を無理なく続けていくためには必須なのでぜひ実践してみよう!
睡眠環境を整えて質を上げる
看護師の夜勤バイトが睡眠に関する悩みできついと感じた時におすすめの対処法は、睡眠環境を見直すことです。
睡眠の質を高める睡眠環境は室温や照明への配慮が必要です。
最適な対応方法 | |
---|---|
室温 | 夏季25度〜26度冬季22度〜23度室温50〜60% |
照明 | 睡眠前から暖色系だんだん暗く寝室は暗幕やシャッターを利用して真っ暗にする |
脳をしっかり休ませるためには低めの温度がおすすめで、寒いのが苦手な方は掛け物で調整しましょう。
良質な睡眠を取るのに必要なメラトニンの分泌を促進するために、部屋をだんだん暗くしていくのがおすすめです。
夜勤入りが16時ごろからという場合は、夜勤前に少しでも寝ておきたいのに眠れないこともあります。
夜勤バイト前や夜勤バイト中の仮眠は無理に寝ようとするのではなく、体をリラックスさせる気持ちでいると良いでしょう。
無理に寝ようとすればするほど眠れなくなるものです。
「リラックスできればOK」というスタンスで十分です。
また昼夜逆転しないために夜勤明けの睡眠は最小限にとどめて、低めの温度で入浴し早めに就寝すると生活リズムが戻りやすくなります。
看護師の夜勤バイトがきついと感じる場合は、睡眠環境を見直してみてください。
昼間は日光を浴びる
日中に日光を浴びると睡眠ホルモンである、メラトニンがより多く分泌されます。
メラトニンは良質な睡眠を取るために必要なホルモンなので、積極的に日光を浴びるようにしましょう。
また朝に日光を浴びることで体内時計がリセットされます。
昼夜逆転になりがちな看護師の夜勤バイトですが、朝はいつも同じ時間に起床するようにして規則正しい生活を心がけてください。
日光を浴びることで体内の概日リズムが整うといわれています。
日光浴は他にもビタミンDやセロトニンを生成してくれます。
ビタミンDは脳の機能を正常に保つ、免疫力が上がるなど心身に良い影響をもたらします。
看護師の夜勤バイトをしていると体がだるくて、ダラダラしてしまいがちですが日中はカーテンを開けておくなど小さなことから意識してみましょう。
出典:厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト「メラトニン」
適度な運動習慣を作る
看護師の夜勤バイトがきついと感じる時におすすめの対処法は適度な運動習慣を作ることです。
適度な運動は心身ともに良い影響を与えることが研究で明らかになっています。
大切なのは無理のない範囲で毎日繰り返し行える運動を習慣づけることです。
過度な運動は逆に疲れが溜まるので要注意です。
ジムや教室に通うのは抵抗がある方でもジョギングやウォーキング、ストレッチは手軽に始められるのでおすすめです。
時間は15分でも30分でも良いので毎日続けられる運動を探してみましょう。
日勤のみのバイトに変える
色々な対処法を試してもやっぱり看護師の夜勤バイトがきついと感じる時は、思い切って日勤のみのバイトに変更しましょう。
夜勤は睡眠時間が必然的に短くなるため、うつ病の発症率が高くなると言われています。
きついと感じながら看護師の夜勤バイトを続けるのは、精神衛生上おすすめできません。
夜勤をするということは看護師にとってかなりストレスがかかります。
夜勤バイトに比べると給料面では下がってしまいますが、まずは心と体の健康を第一に考えましょう。
私も夜勤による体調不良が原因で夜勤バイトを辞めました。お金も大事ですが体はもっと大事にしましょう。
思い切って夜勤バイトを辞める決断をするのも大切です。
看護師がダブルワークできつい夜勤バイトをする際は本業への影響に注意
ダブルワークで看護師の夜勤バイトをする場合は、本業への影響に注意が必要です。
夜勤バイトをしていると日中、疲労や眠気で注意散漫になりやすい傾向があります。
夜勤明けの体のだるさはなんとも言えない辛さがありますよね。
仕事の効率が下がりやすく仕事がはかどらなかったりミスをしたりするリスクが高くなります。
看護師の仕事は他人の命に関わることもあります。
本業への影響が出る場合は働き方の調整や夜勤バイト自体を辞めるなどの対処が必要です。
そもそも情報漏洩や業務への支障をきたす恐れなどの観点から、ダブルワークを禁止している病院もあるので本業の就業規則を確認も大切です。
ダブルワークで夜勤バイトをする場合は、本業とのバランスを考えて無理のない範囲で勤務しましょう。
まとめ
看護師の夜勤バイトがきついと言われる理由は、自律神経が乱れやすく身体的のみならずメンタルヘルスにも影響を及ぼすことがあるからです。
また夜勤帯は少ない人数で勤務するため、手厚いサポートは受けられず高いスキルが求められます。
看護師の夜勤バイトはきついことと引き換えに、高収入を得られダブルワークも可能なので効率よく稼げます。
人間関係のストレスも少なく日勤帯と比較すると業務量も少ないので、慣れれば夜勤バイトの方がラクと感じる人も一定数います。
看護師の夜勤バイトがきついと感じる時は、睡眠環境を見直し、生活リズムを改善するように対処法を試すことが大切です。
看護師の夜勤バイトのメリットとデメリット、対処法をよく理解した上で、ご自身に合った働き方を見つけましょう。
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