看護師の仕事は精神的にも肉体的にもきつく、「仕事を辞めたい」と一度は感じたことがあるのではないでしょうか。看護師が仕事を辞めたいと感じる理由は人それぞれですが、理由によっては辞める以外の選択肢で解決する場合もあります。

「もう限界…看護師を辞めたい」と感じる瞬間は、決して特別なことではありません。
私も急性期病院、精神科病院、介護施設と様々な現場で働く中で、何度も同じ気持ちを抱きました。夜勤続きで体調を崩した日もあれば、理不尽な叱責で落ち込んで帰った日もあります。
そんなとき大事なのは「自分の気持ちは甘えではない」と認め、自分を守るための行動を取ることです。
本記事では看護師が仕事を辞めたいと悩む理由や対処法、注意点を解説しています。記事を読めば、辞めたい理由を整理して対処する糸口が見つかります。
仕事を辞めたいと悩む看護師は多い


仕事を辞めたいと悩む看護師は多く、他の職業と比べても離職率は高いです。新卒看護師と看護師全体の離職率を、客観的データに基づいて解説します。
- 新卒看護師の離職率は10.2%
- 看護師全体の離職率も高水準
新卒看護師の離職率は10.2%
2023年病院看護実態調査によると、新卒看護師の年内離職率は10.2%と高い水準です。看護管理者が考える主な退職理由では健康上の理由(精神的疾患)が49.4%と最も多く、約半数を占めています。


看護師1年目は慣れない看護業務に加えて、夜勤など肉体的にも身体的にも辛かったという人も多いのではないでしょうか。ミスが多かったり、自分は看護師に向いていないのではないかと悩み、辞めたいと思う人が多いと言えます。



私も新人の頃は分からないことやできないことばかりで、看護師に向いていないのではと悩む時期がありました。
新規学卒就職者の離職離職状況(令和2年卒業者)によると、産業別3年以内の離職率は医療福祉の分野が19位中5位と、ほかの職業と比べても離職率が高い結果となっています。
看護師全体の離職率も高水準
2023年病院看護実態調査を参考にすると看護師全体の離職率は11.8%、既卒看護師の離職率は16.6%と高水準です。
令和4年雇用動向調査結果の概況によると産業別の離職率の中でも医療福祉の分野は16位中4位と、他業種と比較しても高いと言えます。看護師は女性が多いこともあり、結婚・出産・育児・介護などライフイベントで離職を余儀なくされることも影響しているでしょう。



業務改善やメンタルヘルスケアに取り組む病院も増えていますが、いまだ看護師の離職率は高いのが実情です。
看護師が仕事を辞めたいと感じる理由8選


看護師が仕事を辞めたいと感じる主な理由は、次の8項目です。私自身の体験も含めて、それぞれ解説します。
- 人間関係が悪い
- 自分がやりたい分野ではない
- 労働環境が過酷
- 給料が安い
- マンネリ化でモチベーションが低下している
- 仕事でミスを連発してしまった
- 他に興味のある職場ができた
- 当初思っていたような仕事内容ではなかった
人間関係が悪い
仕事を辞めたいと考えている方の中には、人間関係に悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
2023年病院看護実態調査によると、人間関係による退職が27.6%と高い水準です。医療業界は経験年数や役職の有無、医師や他職種とのパワーバランスが生じやすい職場と言えます。業務が多忙、人員不足であることも人間関係が悪くなりやすい要因です。
看護師は女性が圧倒的に多く、妊娠・出産・育児によりほかの看護師にしわ寄せがいくことで、人間関係が悪くなることも多々あります。
≫【実体験】看護師の人間関係がドロドロすぎる…乗り越えた私の7つの対処法
筆者の経験談
急性期病院のオペ室勤務時代、緊張感が常に張り詰めている環境でした。ちょっとした連携ミスでも責任のなすりつけ合いになることも多かったです。
ある看護師が、手術中に器械出しの手順を一つ飛ばしてしまったことがありました。その瞬間、執刀医が大声で「何やってるんだ!」と怒鳴り、室内が一瞬静まり返りました。同じ部屋にいた看護師もフォローすることなく「そんなこともできないの?」と冷たく言い放ちました。
その光景を見てから、出勤前から胃が重くなり、仕事への恐怖が止まらない日もありました。本当に辞めたいと心から感じた瞬間です。



別の手術チームへ移ったタイミングで恐怖心はなくなりました。環境が変わるだけで、仕事への意欲が戻ることも多いです。
自分がやりたい分野ではない


看護師は院内での部署移動も多く、時にはやりたくない分野でも勤務しなくてはなりません。



苦手な分野ややりたくない仕事はモチベーションが上がらずストレスも溜まりやすくなりますよね。
やりたくない分野で離職するケースには、以下の例が挙げられます。
- 一般病棟の勤務からICUや救急外来、手術室への配置換え
- オペ室や救急外来から一般病棟への配置換え
特に特殊勤務の場合は得手不得手が激しいと言えます。勤務している診療科や職場が合わないと感じている方は、まずは自分が興味のある分野は何かを明確にしましょう。
労働環境が過酷


過酷な労働環境も看護師が仕事を辞めたくなる理由として多いです。夜勤で仮眠が取れない、慢性的な人手不足で業務の負担が多いなど様々な要因があります。



人の命に関わる仕事なうえに、業務量が多いと肉体的にも身体的にも疲弊してしまいますね。
大病院では労働環境を見直し、他職種へのタスクシフトや、業務改善に取り組んでいる所もあります。一方で、人員不足の病院ではいまだに過酷な労働環境を強いられるケースも多いのが実情です。
≫「夜勤が体に悪いは嘘」の真相とは?体験談とデータからみる正しい健康管理法
筆者の体験談
急性期病院の病棟勤務では夜勤が月8回以上。ある冬、連続夜勤明けで雪の中を運転して帰宅中、意識が飛びかけたことがあります。
体は常にだるく、家に着くと玄関で制服のまま1時間以上座り込んでしまうこともありました。休みの日も疲れが取れず、趣味も人付き合いもなくなっていきました。
≫救急看護師がきついと言われる本当の理由7選|現場のリアル体験談も紹介



結果的に師長へ夜勤を減らしてもらえるか相談し、月4〜5回になりました。多少減るだけでも、体調管理は格段にしやすくなります。
給料が安い
看護師は高年収だと思われがちですが、実際は労働と給料が見合ってないと感じる人も多いです。夜勤をしないと手当が付かない分、ほかの業種より給料が低いこともあります。
病院の規模によって年収がかなり違います。病院規模別の看護師の給料は以下のとおりです。


同じ仕事内容でも病院の規模によって給料が異なるため、給料アップのために転職を考える人もいます。
看護師は経験年数によって給料が上がるケースが多く、経験年数が浅い看護師はモチベーションを保ちにくいのも特徴です。
≫【厳選】看護師の給料が高い職場5選!職場の特徴や平均年収を徹底比較
≫看護師が主任になると年収はいくら上がる?現役主任の筆者が明かす給与の実態
マンネリ化でモチベーションが低下している
看護師の仕事を数年続けていると、仕事に対して新鮮さがなくなりマンネリ化することもあります。新鮮さを求めて転職を考える看護師も少なくありません。ただし、マンネリ化が理由で転職をすると転職を繰り返してしまうリスクがあります。



常に新鮮さを感じたい方は、救急外来やICUなどの特殊な病棟を検討してみるのも良いでしょう。
ICUなどは慢性期病棟と比べると様々な疾患や治療法を学べるほか、患者の出入りが激しいのでマンネリ化しにくい特徴があります。
筆者の体験談
現在の介護施設で主任になって3年目、業務はほぼルーチン化しています。朝礼・申し送り・記録・申し送り…と繰り返しで、自分の成長が感じられませんでした。



利用者さんとの関わりも日々の決まったケアだけになり、やる気が低下した時期もありました。
そこで、認知症ケアの外部研修に参加し、新しいアプローチ方法を学びました。資格の取得や研修会など、新しい価値観や知識を得ることで、日々の業務に新鮮さが戻ったのです。
仕事を辞めなくても部署移動で解決できる可能性もあるので、やりたいことを軸に働き方を考えてみましょう。
仕事でミスを連発してしまった


仕事でミスを連発してしまうと精神的にも追い込まれてしまい、仕事を辞めたいと感じてしまいます。2023年病院看護実態調査では「自分の看護実践能力への不安」が理由で退職した人は40.5%と3番目に多い理由です。
看護師の仕事上でのミスは命に直結するので、仕事への自信に大きな影響を与えます。「またミスしたらどうしよう」と常に考えてしまい、不眠や食欲不振など身体的にも辛くなってしまいます。
≫看護師4年目で「仕事できない」と悩む方へ|挫折を乗り越え主任になった私の乗り越え方



ミスをすることは経験のある看護師でも怖いので、その都度病棟全体で対策を考えていくことが大切です。
筆者の体験談
急性期病棟に配属されたばかりの頃、患者さんの点滴の種類を取り違えそうになったことがあります。幸いダブルチェックで防げましたが、1週間で2件もインシデントを起こし、自信を完全に失ったのです。帰宅後も「明日もミスするのでは」と眠れない夜が続きました。
そこで私は、仲の良い先輩看護師に薬剤チェックの方法や業務の優先順位のつけ方などを聞き、仕事の取り組み方を根本から見直しました。それ以降、インシデントは激減し、少しずつ不安も和らぎました。
看護師の仕事は緊張感を持つことは大切ですが、プレッシャーを強く感じすぎている方は自分のメンタル面への配慮も必要です。
他に興味のある職場ができた
看護師の仕事が嫌になったわけではなくても、他に興味のある仕事が見つかれば仕事を辞めることも考えるようになります。
看護師のスキルを活かせる職場は病院以外にもたくさんあります。やってみたい仕事ができた時は、チャレンジしてみるのもひとつの方法です。色々な経験を積むことで自分の看護師としてのスキルは確実にアップします。



私も病院だけではなく訪問看護や施設、WEBライターといった仕事に取り組んできました。それぞれの経験が成長の糧になっています。
当初思っていたような仕事内容ではなかった
興味があって働いてみたけど、思っていた仕事内容と違ったというケースもあります。看護師の仕事は理想と現実のギャップに悩む人も多い職業です。
例えば以下のようなケースが挙げられます。
- 医療処置がしたくて看護師になったのに、実際には日常生活の援助が多い
- 一人ひとり丁寧に看護をしたいと思っていたのに、実際は業務に追われてしまう
まずは看護師としてどんな仕事をしたいのか明確にしてみましょう。
看護師が仕事を辞めたいのに辞められない理由8選


看護師が仕事を辞めたいのに辞められない主な理由は以下の8つです。
- 辞めることに引け目を感じる
- 人手不足で辞めづらい
- 他にやりたいことがない
- 転職先が決まらない
- 上司や同僚から引き留められる
- 親や家族に止められる
- 辞めることが甘えや逃げだと感じる
- 御礼奉公が残っている
辞めることに引け目を感じる
辞めることに引け目を感じて辞められない人も多いです。周りは頑張っているのに自分だけ逃げている、続けられないのは忍耐力がないからと、自分を責めてしまいます。
身体的、精神的な疲労があるとネガティブな思考回路になりやすく、仕事を辞めることに対して引け目を感じることがあります。



職場を辞めることに「申し訳ないな…」と引け目を感じてしまうのは誰にでもあることです。ですが自分の人生です。職場に気を遣って自分が我慢し続けるのは良くありません。
人手不足で辞めづらい
昨今は人口減少に伴い人員確保が難しく、人手不足で辞められない人も多く存在しています。
人手不足の職場では「ほかの看護師に迷惑をかけるのではないか?」と、辞めたくても辞めにくい傾向があります。引き止めにあうことも多く、強い意志がないと辞められないというケースも多々あります。
就業規則では1ヶ月前までに退職届を提出すると決められていても、病院や施設によっては退職までに1年以上かかることも少なくありません。



今は退職代行サービスというものがあります。様々な理由で「やめたくてもやめられない」人がトラブルなく退職できるサポートをしてくれます。
他にやりたいことがない


現在の仕事を辞めたいと考えていても、他にやりたいことがなくて辞める覚悟ができない方もいるでしょう。今の仕事を辞めて何がしたいのかが明白でないと、上司に説得されて退職まで至らないケースもあります。



そもそも次の職場に求める条件が決まっていないと転職活動ができません。自分のやりたいことや興味のあることを明白にしましょう。
労働環境や給料に不満がないのであれば、初心を思い返したり部署移動を申し出たりしてやりたいことを探してみるのも良いでしょう。
»看護師の働き方を徹底解説|3つの職場を経験した筆者のリアル比較と選び方
転職先が決まらない
次の転職先が決まらないと、不安で辞められないという方も多いでしょう。
なぜ転職先が決まらないのかをもう一度検討してみる必要があります。求人探しに苦戦している場合は、転職したい理由を分析して希望条件に優先順位をつけてみることから始めましょう。



給料面や休日数など、自分が次の転職先に何を求めるのかを紙に書き出してみると整理しやすいですよ。
働きながら転職活動を進めている場合、時間や体力に余裕がない人が多いです。時間が取れないのであれば、転職エージェントを利用して効率的に転職先を探すのがおすすめです。
»看護師転職エージェント「登録だけ」でもすべき5つの理由|転職成功者が教える活用術
上司や同僚から引き留められる


上司や同僚から引き留められることも辞めづらくなる原因です。特に上司は人員確保や自身の評価のためにすぐには納得してくれないと思っておきましょう。
多くの病院では師長との面談の後に部長面談が設けられるのが一般的です。辞めたい理由を明確にしつつ、強い意志を持って面談に臨むことが大切です。



相手が「それなら仕方ない」と、正当性のある理由付けをすると納得してもらいやすいです。
家族や友人に止められる
家族や仲の良い友人に止められて辞められないというケースもあります。
特に看護師自体を辞める場合は、「国家資格なのに勿体無い」と言われることもあるでしょう。大病院に就職してる場合も、「安定しているのに」と反対される可能性が高いです。



職を変えるということに強い抵抗感を持つ人もいます。環境を変えることの大切さをしっかり理解してもらう必要があります。
最終的には自分の気持ちや精神面、身体面を大切にして決定してください。
辞めることが甘えや逃げだと感じている
辞めることが甘えや逃げだと感じてしまい、辞めることを我慢している人もいます。責任感が強い人にみられる傾向であり、なかにはメンタルブレイクしてしまう人もいるので注意しましょう。



自分を守るために必要なことであると考えれば、気持ちが楽になるかもしれません。
身体的、精神的に苦痛を感じている場合は、我慢せず退職または、これから紹介する対処法を検討してみましょう。
御礼奉公が残っている
「御礼奉公」とは、看護学生が病院から奨学金を借りる際、資格取得後に一定期間その病院で勤務することで返済が免除になる仕組みのことです。金額や勤務すべき期間は病院により異なりますが、借入金額が多いほど返済免除までの期間が長くなることが多いです。



返済免除の期間に満たないうちに退職した場合、勤務期間を差し引いた残額、もしくは全額を病院へ返済する必要があります。
よほど金銭的な余裕がない限り、御礼奉公が残っているうちは辞めたくても辞められないでしょう。
どうしてもやめたい場合は、奨学金返済の分割払いを相談するか、計画的に返済するめどを立てて退職を申し出ましょう。
仕事を辞めたほうがいい看護師の特徴


以下の3つに当てはまる看護師は仕事を辞めた方がいいケースです。
- 心身に不調をきたしている
- やりたいことが明確になっている
- 自分次第で解決できる悩みではない
心身に不調をきたしている
心身に不調をきたしている人は、仕事を続けていると症状がさらに悪化するリスクが高まります。次の点に当てはまる人は退職を考える必要があるでしょう。
- 眠れない
- 食欲がない
- 集中力がない
- 何をするのも億劫
- 疲れやすい
- イライラする
- ネガティブな思考になる
休んでも心身の不調が改善されない場合は、早いうちに退職の手続きを開始しましょう。
やりたいことが明確になっている
すでにやりたいことが明確になっている場合は、思い切って仕事を辞めるのがおすすめです。今の職場ではできないことであれば、早いうちに転職にチャレンジしましょう。



進みたい道が決まっているのなら、少しでも早くキャリアスタートすることが大事です。
面談ではこれからやりたいことと、退職後のキャリアプランもあわせて伝えると強い意志が伝わります。
自分しだいで解決できる悩みではない
仕事を辞めたいと思った理由が、自分次第で解決できそうにない場合は退職するのが無難です。
やめたい理由が以下のような場合は、自分で対処するのは難しいでしょう。
- 労働環境が過酷
- 休日が少ない
- 人員不足が顕著
- 年収が明らかに低い
- 職場の理念や方向性に不満がある
病院側が改善を検討してくれる可能性もありますが、それが本当に叶うかは分かりません。自分次第で解決できない場合は、転職によって環境を変えるほうが効率的です。
仕事を辞めるべきではない看護師の特徴


仕事を辞めたいと思っていても、場合によっては仕事を続けた方が良いケースもあります。以下の3つに当てはまる場合は、仕事を続けたほうが良いケースです。
- 他にやりたいことがない
- 考え方や行動を変えれば解決できる可能性がある
- 入職して間もない
他にやりたいことがない
やりたい仕事や興味のある分野が見つかっていない場合は、まだ辞めるべきではありません。仕事を辞めた後で後悔する可能性が高いでしょう。転職する際にも、やりたい仕事がないとなかなか転職先を決めることができません。



ある程度期間が空くと、辞めたいという思いが緩和されることがあります。やりたいことがない人は、もう一度辞める必要性から考え直すのも良いでしょう。
漠然と辞めたいと考えている人は、自分がやりたいことを明確にすることから始めましょう。
考え方や行動を変えれば解決できる可能性がある


自分の考え方や行動しだいで解決できる可能性がある場合は、辞める前に解決のための行動を起こすことが大切です。以下のようなケースでは、行動次しだいで状況を変えられるかもしれません。
- マンネリ化している
- 人間関係に悩みがある
- やりたい分野ではない
上記のような理由辞めたいと感じている場合は、異動をすることで解決する可能性があります。身体面や精神的に辛くなっている時は、思い切って仕事を休むことも解決につながるかもしれません。
入職して間もない
入職して間もないうちに辞めてしまうと、転職時に不利になる場合があります。すぐに辞めてしまうのではないかという印象を与えかねません。ある程度経験を積めばやりがいや楽しさを感じられるようになることもあります。入職してすぐに辞めることを決断するのは早いでしょう。
»看護師1年目で転職しても大丈夫?成功のコツと注意点を実体験から徹底解説!



入職してすぐは身体的にも精神的にも疲弊しやすいです。慣れてくると気持ちも体も落ち着いて取り組めるかもしれません。
辛いと思っていることがあれば、上司や先輩に相談してみましょう。
看護師が仕事を辞めたいと感じたときの対処法6選


看護師が仕事を辞めたい場合、辞める以外の対処法もあります。主な対処法は以下のとおりです。
- 思い切って仕事を休む
- 上司や同僚に相談する
- 家族や友人に相談する
- 上司へ異動を申し出る
- 初心を思い出す
- 転職する
思い切って仕事を休む
仕事を休んでリフレッシュするなど、一度仕事から離れてみると解決する場合があります。有給休暇を取得して、旅行や趣味に没頭してみるのも良い方法です。



有給が取りづらい職場もあり、なかなか言い出せない人もいるでしょう。心身ともに辛いということを正直に相談するのも大切です。
心身に異常をきたしている場合は、医療機関で治療に専念するために一定期間休むことも可能です。
上司や同僚に相談する


仕事を辞めたいと悩んでいる時は、信頼できる上司や同僚に相談すると気持ちが和らぐ場合があります。同じ環境にいる上司や先輩、同期も同じ悩みを持っていることが多いです。悩みを共感できたり自分だけが辛いわけではないと思えるかもしれません。
また内容によっては改善に向けて、対策を練るチャンスになることもあります。上司や同僚に相談できる内容であれば、ぜひ一度相談してみましょう。
家族や友人に相談する
同僚や上司に相談しにくい内容であれば、家族や友人に相談するのも方法のひとつです。
自分のことをよく理解してくれている人に相談することで、心が軽くなることがあります。別の病院で働く看護師の友人や異なる職種の人に相談するのもおすすめです。ほかの病院や企業のことを知るきっかけになるかも知れません。



辛いことは1人で抱え込まず、まずは信頼できる人に相談することを心掛けましょう。
上司へ異動を申し出る
仕事のマンネリ化や人間関係、やりたい分野ではないことが理由であれば、部署異動をすることで解決できる可能性があります。転職すると、電子カルテや院内ルールなどにイチから適応しなければなりません。転職先によっては年収が下がることもあります。



異動であればキャリアアップとして評価されますし、待遇面が変わることも基本的にありません。
急性期や慢性期、外科内科での異動だけでも看護ケアの内容が異なります。外来やオペ室、救急など全く異なる部署に行けば自分のやりたいことが見つかる場合もあります。
異動は様々なリスクを少なくして環境を変えられるメリットがあるので、おすすめです。
初心を思い出す
仕事に対するモチベーションが下がっている時や、当初思っていた仕事でないことが理由である場合は初心を思い出してみるのも効果的です。



なぜ看護師になりたいと思ったのか、今一度思い返してみましょう。
普段は忘れてしまいがちですが、初心を思い出し看護師の役割を再認識すると、業務に意味を見出すことができます。日常生活の支援ばかりだと思っていたことでも、看護の視点をプラスすると一つひとつのケアにやりがいを持てるでしょう。
転職する


色々な対処法を試してみても、辞めたいという思いが続く場合は転職を検討してみましょう。転職することで労働環境や人間関係など様々な悩みを解決できる可能性があります。慣れるまで辛いこともありますが、新しい環境にいくとモチベーションが上がったり、初心を思い出すきっかけにもなります。
転職先を探す時はなぜ辞めたいと思ったのか、今後どんな仕事をしたいかなど、整理してから探すと良いでしょう。



とりあえず決めてしまった場合は、また辞めたいと思うような悪循環になる可能性があります。
>>看護師を辞めて違う仕事へ転職!おすすめの職種と成功のコツを紹介
看護師が仕事を辞めたい時の3つの注意点


看護師が仕事を辞める際にはいくつか注意点があります。看護師が辞める際の注意点は以下の3点です。
- 転職先が決まってから辞める
- 退職理由で不満や怒りをぶつけない
- 職場のルールやマナーを守る
とりあえず辞めたものの、なぜかスッキリしないという事態を避けるためにも注意点を踏まえたうえで退職手続きに臨みましょう。
転職先が決まってから辞める
身体的、心理的な治療が必要でない場合は、転職先が決まってから辞めるのが良いでしょう。次の転職先が決まっていないと、仕事がない焦りから安易に職場を決めてしまう可能性があります。
辞める前に転職先を決めることで、強い意志を持って退職手続きに進めるのもメリットです。



内定をもらった際には、勤務開始日は余裕を持って調整しておきましょう。
退職理由で不満や怒りをぶつけない
看護師が仕事を辞める際の退職理由は不満や怒りをぶつけるのではなく、ポジティブな理由を伝えるのが良いでしょう。
仕事を辞める前に職場への不満や怒りをすべて指摘してから辞めたいと考える人もいるでしょう。不満をぶつけてしまうと相手に不快感を与えるほか、改善するからと説得される可能性があります。どんなに嫌な思いをしていても、退職する時には可能な限り円満退職を目指しましょう。
退職をスムーズに進めるためにも出来るだけポジティブな言葉に変換して伝えるようにしましょう。



ウワサは広まるものです。辞める際のトラブルで職場へ悪い印象を与えてしまうと、新しい職場への印象に影響する可能性もあるので注意しましょう。
職場のルールやマナーを守る
看護師が仕事を辞める際は職場のルールやマナーを守るようにしましょう。退職に関する規則は就業規則に記載されています。特に「退職の申し出が◯ヶ月前まで」など、期限については必ず確認することが大切です。多くの病院では1ヶ月前と規定されていますが、人員整理のために3ヶ月前に申し出ることが推奨されています。



労働基準法では申し出から2週間たてば退職して良いとされていますが、正直2週間前では職場に迷惑がかかるケースがほとんどです。よほどのことがない限りは最低でも1ヶ月以上前には退職することを伝えましょう。
仕事の引き継ぎなどもあるため、退職の申し出は少しでも早めに行いましょう。
どうしても仕事を辞めたい看護師には転職エージェントがおすすめ


仕事をどうしても辞めたい場合は、看護師の求人に特化した転職エージェントを利用するのがおすすめです。
転職エージェントは、希望条件を登録しておくだけでおすすめの求人を紹介してくれます。病院や施設の人間関係や労働環境といった内情にも詳しく、求人やホームページでは知ることができない情報も教えてくれます。
仕事をしながら転職活動をするのは時間的にも体力的にも大変です。転職エージェントは面倒な手続きや応募先とのやりとりも代行してくれるため、スムーズに転職先を見つけられます。



私も転職はすべて転職エージェントを活用しました!希望条件だけを伝えてほぼ丸投げで求人を紹介してもらったので、負担ゼロで良い職場に出会えました。
希望の年収も伝えていたので、応募先へ条件交渉までしてくれたおかげで年収150万円もアップに成功しました!
辞めた理由が転職に不利な場合でも、履歴書の添削や面接での対応などもアドバイスしてくれるので安心です。また、辞める際のアドバイスもしてくれます。円満に退職するための手順や伝え方なども細かく教えてくれるため、トラブルなくやめたい際にも活用できるでしょう。


まとめ


仕事を辞めたいと悩む看護師は多く、退職率はほかの職種と比較しても高水準です。看護師が仕事を辞めたいと思う理由は人間関係や労働環境、仕事へのプレッシャーやギャップに悩むケースが多く、精神的に苦痛を感じる人もいます。
心身に不調がある場合ややりたいことが明確になっている、辞めたい理由が自分次第で解決できそうにない場合は思い切って辞めた方がいいでしょう。一方でやりたいことが明確でない、別の対処法で解決できる、入職して間もない場合はよく検討してから辞めるべきです。



退職することにもデメリットはあるので、別の対処法も視野に入れて検討してみましょう。
どうしても仕事を辞めたいという場合は、看護師に特化した転職エージェントを利用するのがおすすめです。転職以外にも、退職に関するサポートも充実しています。円満退社を目指したい人は活用すべきでしょう。
仕事を辞めたいと悩んでいる看護師の方はぜひ本記事を参考にしていただき、後悔がないように様々な対処法を検討してみてください。
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