看護師を辞めたいのは甘えじゃない!辞めるべきサインと乗り越え方を実例で解説

責任の重圧、複雑な人間関係、不規則な勤務など、看護師が「辞めたい」と感じるのは決して特別なことではありません。

私も急性期病院、精神科病院、介護施設と様々な現場で働く中で、何度も辞めたいと考えました。夜勤続きで体調を崩した日もあれば、理不尽な叱責で落ち込んで帰った日もあります。そんなとき大事なのは「自分の気持ちは甘えではない」と認め、自分を守るための行動を取ることです。

この記事では看護師を辞めたいと感じる理由と対処法について、詳しく解説します。記事を読めば自分の状況を見つめ直せるため、今後のキャリアについて冷静な判断が可能です。

目次

看護師が「辞めたい」と悩むのは自然なこと

仕事を辞めたいと悩む看護師は多く、他の職業と比べても離職率は高いです。新卒看護師と看護師全体の離職率を、客観的データに基づいて解説します。

  • 新卒看護師の離職率は10.2%
  • 看護師全体の離職率も高水準

新卒看護師の離職率は10.2%

日本看護協会が公表した「2023年 病院看護実態調査」によると、2022年度に採用された新卒看護師の離職率は10.2%でした。

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新卒看護師のおよそ10人に1人が1年以内に職場を去っていることを示しています。

看護管理者が考える新卒看護師の主な退職理由としては、「健康上の理由(精神的疾患)」が49.4%と最も多く、次いで「自分の看護職員としての適性への不安」が45.5%です。理想と現実のギャップや責任の重さから心身のバランスを崩しやすい状況がうかがえます。

厚生労働省の調査でも、他業種との比較で医療・福祉分野の離職率の高さが示されています。

産業3年以内離職率
宿泊業、飲食サービス業56.6%
生活関連サービス業、娯楽業53.7%
教育、学習支援業46.6%
小売業41.9%
医療、福祉41.5%
出典: 厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況(令和3年3月卒業者)

看護師全体の離職率も高水準

新卒者に限らず、看護師全体の離職率も高い水準にあります。「2023年 病院看護実態調査」によると、正規雇用看護師全体の2022年度の離職率は11.8%でした。

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既卒採用者に限ると、その離職率は16.6%にものぼります。

厚生労働省が発表した「令和4年雇用動向調査結果の概況」によると、主要な産業の中で「医療、福祉」分野の離職率は15.3%と、他業種と比較しても高いことがわかります。

産業離職率
宿泊業、飲食サービス業26.8%
サービス業(他に分類されないもの)19.4%
生活関連サービス業、娯楽業18.7%
医療、福祉15.3%
全産業計15.0%
出典: 厚生労働省「令和4年雇用動向調査結果の概況

看護師は、まだまだ女性が多いのが現状です。結婚や出産、育児、家族の介護といったライフイベントを機に、それまでの働き方を続けることが困難になり、離職を選択せざるを得ないケースも少なくありません。これらのデータから、「辞めたい」と悩むのは看護師としてごく自然な感情であると言えるでしょう。

看護師が辞めたいと感じる具体的な理由

多くの看護師が「辞めたい」と感じる背景には、共通した理由が存在します。多くの看護師が抱える具体的な退職理由を、以下の3つのカテゴリーに分けて解説します。

  • 職場環境・人間関係の悩み
  • 労働条件・待遇への不満
  • 精神的・肉体的な負担

職場環境・人間関係の悩み

看護師の退職理由として、常に上位に挙げられるのが職場環境、特に人間関係の悩みです。閉鎖的でストレスフルな環境は、心身に大きな影響を及ぼし、働く意欲を削いでしまいます。

»【限界寸前】看護師の人間関係がドロドロ…辞めたかった私が救われた7つの対処法

①職場の人間関係が悪化している

看護師を辞めたいと感じる最も大きな理由の一つが、職場の人間関係の悪化です。看護師特有の複雑な人間関係や、医師・他職種との連携におけるストレスは、日々の業務に悪影響を与えます。人間関係が悪化している職場には、以下のような特徴が見られます。

  • 挨拶や感謝の言葉がなく、コミュニケーションが不足している
  • 特定のグループや派閥が存在し、情報が共有されない
  • 陰口や噂話が蔓延しており、常に誰かが標的にされている
  • キリの良いスタートで心機一転できる
  • 年末年始のボーナスをもらってから退職可能
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このような環境では、報告・連絡・相談といった基本的な業務連携もままならず、インシデントにつながる危険性も高まります。

②パワハラ・セクハラが横行している

人格を否定するような言動や、業務の範囲を逸脱した嫌がらせであるパワーハラスメント(パワハラ)やセクシュアルハラスメント(セクハラ)も、深刻な退職理由です。看護の現場は、人の命を預かるという極度の緊張感から、指導が厳しくなりがちですが、それとパワハラは明確に異なります。職場におけるハラスメントには、以下のような種類があります。

ハラスメントの種類看護現場における具体例
身体的な攻撃物を投げつけられる
カルテで頭を叩かれるなど
精神的な攻撃「使えない」「給料泥棒」など人格を否定する言葉を浴びせられる
患者の前で大声で叱責される
人間関係からの切り離し挨拶をしても無視される
カンファレンスや業務連絡から意図的に外される
過大な要求到底一人では終わらない量の業務を押し付けられる
新人にも関わらず十分な指導なく重症患者を任せる
過小な要求経験や能力に見合わない雑用ばかりさせられる
仕事を全く与えられない
個の侵害恋人の有無や休日の過ごし方など、プライベートなことをしつこく聞かれる
飲み会への参加を強要される

このようなハラスメントが横行する職場では、相談窓口が機能していなかったり、「声を上げても無駄だ」という雰囲気があったりするため、被害者は一人で抱え込みがちです。自身の尊厳と心身の健康を守るために、その場を離れるという選択は決して間違いではありません。

労働条件・待遇への不満

人の命と健康を支える専門職でありながら、その労働条件や待遇が仕事内容に見合っていないと感じることも、看護師が「辞めたい」と考える大きな要因です。

①夜勤が多く生活リズムが崩れる

多くの病院で導入されている二交代制や三交代制の勤務は、心身には大きな負担です。特に夜勤は、昼夜逆転の生活を強いるため、生活リズムが大きく乱れます。夜勤による生活リズムの乱れは、以下のような不調につながることがあります。

  • 日中の強い眠気や倦怠感
  • 慢性的な頭痛やめまい
  • 食欲不振や胃腸の不調
  • 肌荒れやニキビなどの皮膚トラブル
  • 気分の落ち込みやイライラ

夜勤明けの休日も、睡眠不足を補うだけで終わってしまい、プライベートの時間を楽しむ気力が湧かないことも少なくありません。友人や家族と予定を合わせるのが難しく、社会的に孤立していると感じることもあります。このような状況が続くと、心身の健康を維持することが困難になり、日勤のみの職場への転職を考えるきっかけとなります。

»看護師が夜勤なしで働ける職場27選!日勤のみで年収600万円達成した筆者の体験談

②残業が多くプライベートがない

看護師の仕事は、定時で終わることが難しい業務の一つです。患者の急変対応や緊急入院、時間のかかる処置などが重なると、必然的に残業が発生します。それに加え、看護記録の作成、翌日の準備、委員会活動、勉強会への参加など、定時後にやらなければならない業務も多く存在します。

特に問題となるのが、「前残業」や「サービス残業」の常態化です。始業時間よりずっと早く出勤して情報収集を行うことや、時間外の勉強会への参加が暗黙の了解となっている職場も少なくありません。このような労働環境では、プライベートの時間を確保することができず、仕事のために生きているような感覚に陥ります。ワークライフバランスが著しく崩れることで、燃え尽き症候群(バーンアウト)につながり、退職を考えるようになります。

③給与が仕事量に見合っていない

看護師の給与は、夜勤手当に大きく依存している場合が多く、その責任の重さや業務量に対して、基本給が低いと感じる看護師は少なくありません。多くの看護師が、自身の給与について以下のような不満を抱えています。

  • 夜勤や残業をしなければ、生活が厳しい
  • 危険手当や専門業務に対する手当が不十分
  • 経験やスキルを積んでも、昇給額が少ない
  • 人の命を預かるという精神的・肉体的負担の大きさに見合っていない
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病院の規模によっても給与水準は大きく異なります。

出典:「令和4年度賃金構造基本統合調査看護師年収

厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査」によると、施設の規模が大きいほど平均年収も高くなる傾向があり、同じような仕事をしていても、働く場所によって待遇に差があるのが現状です。 より良い待遇を求めて、給与水準の高い病院や施設へ転職する看護師も多くいます。

精神的・肉体的な負担

患者の命と健康を預かる看護師の仕事は、常に大きなプレッシャーとの戦いです。日々積み重なる精神的・肉体的な負担が限界に達したとき、「もう辞めたい」という気持ちが強くなります。

命を預かる責任の重さに疲れている

看護師は、患者の命に直結する判断や処置を行う場面が多く、常に極度の緊張感を強いられます。自分のわずかなミスが、患者の生命を脅かす重大な医療事故(インシデント)につながるかもしれないという恐怖は、計り知れないストレスとなります。特に、以下のような状況は精神的な負担を増大させます。

  • 患者の急変や看取りへの対応
  • 医療事故を起こしてしまった、または起こしそうになった経験(ヒヤリハット)
  • 患者やその家族からの過度な期待やクレーム
  • 終末期の患者との関わりで感じる無力感

このような経験が積み重なることで、精神的に疲弊し、バーンアウトしてしまうことがあります。

【体験談】私が看護師を辞めたいと本気で感じた3つの瞬間

私自身も、これまでの看護師キャリアの中で、本気で「もう限界だ」と感じ、退職が頭をよぎった瞬間が何度もありました。ここでは、特に私の心に深く刻まれている3つの体験談と、その時のリアルな葛藤についてお話しします。

  • 夜勤続きで心身が限界になった時期
  • 人間関係のストレスで出勤前に動悸が出た経験
  • 転職を決意するまでに迷い続けたリアルな葛藤

夜勤続きで心身が限界になった時期

急性期病棟で働いていた3年目の頃、私の心と体は悲鳴を上げていました。月に8回以上の夜勤は当たり前で、準夜勤から深夜勤へと続く不規則なシフトに、体内時計は完全に麻痺していたのです。

特に忘れられないのが、連続夜勤明けの冬の日のことです。猛吹雪で視界が悪い中、疲労困憊で車を運転して帰宅していると、一瞬、意識が遠のき、気づけば対向車線にはみ出しそうになっていました。鳴り響くクラクションの音で我に返った時、心臓が凍りつくような恐怖を感じ、「このままでは仕事が原因で命を落とす」と本気で思いました。

家にたどり着いても、玄関で力尽きてしまい、制服のまま1時間以上動けないこともしばしば。休日はただひたすら眠るだけで終わり、友人からの誘いも断り続け、社会から孤立していくような感覚に陥りました。鏡に映る自分は、目の下に濃いクマが張り付き、肌はボロボロでした。

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患者さんをケアする以前に、自分自身の健康すら守れていないという無力感に、毎日押しつぶされそうでした。

人間関係のストレスで出勤前に動悸が出た経験

次に私を追い詰めたのは、新卒で配属された手術室特有の人間関係でした。一瞬の気の緩みも許されない環境は、常に張り詰めた空気が漂い、些細なミスが執刀医や先輩看護師からの厳しい叱責に繋がります。

特定の中堅看護師からは、挨拶をしても無視され、申し送りをすれば大きなため息をつかれる毎日。ある手術で、私が器械出しのタイミングをわずかに誤った際、執刀医から「使えないな!」と怒鳴られ、その中堅看護師からは追い打ちをかけるように「そんなことも覚えられないの?」と冷たく言い放たれました。手術室という密室の中で誰も助けてはくれず、私は完全に孤立していました。

その出来事を境に、朝、仕事へ行こうとすると心臓が激しく脈打ち、吐き気がこみ上げてくるようになりました。病院の駐車場に着いても、動悸が収まらず車から降りられないのです。なんとか自分を奮い立たせて職場へ向かうものの、ロッカールームで帰りたくなることも一度や二度ではありませんでした。

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「看護の仕事は好きなのに、なぜこんなに苦しい思いをしなければならないのか」と、自分の心が少しずつ壊れていくのを感じる日々でした。

転職を決意するまでに迷い続けたリアルな葛藤

心身ともに限界を迎え、「辞めたい」という気持ちは日に日に強くなりました。しかし、「辞める」という決断は、そう簡単にはできませんでした。当時の私の頭の中では、様々な不安や罪悪感が渦巻いていたのです。

私が転職を決意するまでに抱えていた、リアルな葛藤を以下にまとめました。

経済的な不安
「今辞めたら、奨学金の返済や日々の生活はどうしよう」「せめて次のボーナスが出るまでは頑張らないと生活が苦しい…」
周囲への罪悪感
「ただでさえ人手不足なのに、私が辞めたら病棟の皆に迷惑がかかる」「ここまで育ててくれた師長さんや先輩方に申し訳ない」
キャリアへの不安
「こんなに短期間で辞めたら『根性なし』だと思われるのではないか」「次の職場はすぐに見つかるのだろうか。もっと条件が悪くなったらどうしよう」
看護師としての使命感
「担当している患者さんのことを考えると、途中で投げ出すわけにはいかない」「仕事は辛いけど、看護という仕事自体が嫌いになったわけじゃない…」

「辞めたいなんて、自分の甘えだ」と何度も自分に言い聞かせ、気持ちを押し殺そうとしました。しかし、心と体は正直です。ある日、私に元気がないことを心配した妻から「そんなに辛いなら、無理せず辞めてもいいんだよ」と言われた時、張り詰めていた糸がぷつりと切れ、とても気が楽になりました

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この一言が、自分を大切にすることの重要性を気づかせてくれ、転職に向けて一歩を踏み出す決意が固まったのです。

【年次別】看護師を辞めたいと感じる理由とその特徴

看護師が「辞めたい」と感じる理由は、経験年数によって変化します。新人・中堅・ベテランの3つのステージに分け、それぞれの年代で抱えやすい悩みとその背景を詳しく解説します。

  • 新人看護師が抱える悩み
  • 中堅看護師が抱える悩み
  • ベテラン看護師が抱える悩み

新人看護師が抱える悩み

新人看護師(1~3年目)は、理想と現実のギャップに最も苦しむ時期です。学生時代に思い描いていた看護師像と、実際の医療現場の厳しさとの間で葛藤し、「辞めたい」と感じることが少なくありません。

新人看護師が直面する主な悩みは以下の通りです。

知識・技術不足と医療ミスへの恐怖
初めて行う処置や急変対応に戸惑い、自分の判断が患者の命に関わることへの強いプレッシャーを感じる。 小さなミスが重大な事故につながる可能性への不安から、精神的に追い詰められてしまう。
厳しい指導と人間関係のストレス
プリセプターや先輩看護師からの厳しい指導に萎縮してしまったり、質問しづらい雰囲気の中で孤立感を深めたりする。 命を預かる現場特有の緊張感から、人間関係がギスギスすることもある。
膨大な業務量と多重課題
覚えるべき知識や手順が膨大で、日々の業務に追われる。複数の患者を受け持ち、優先順位をつけて行動することの難しさに直面し、時間内に仕事が終わらない焦りを感じる。
不規則な勤務と心身の疲労
夜勤を含む不規則なシフトに体が慣れず、生活リズムが崩れてしまう。 慢性的な睡眠不足や疲労感が抜けず、心身ともに限界を感じやすい。

これらの悩みが積み重なり、「自分は看護師に向いていないのではないか」と自信を喪失し、早期離職につながるケースが多く見られます。

中堅看護師が抱える悩み

中堅看護師(4~9年目頃)は、一通りの業務をこなせるようになり、後輩指導やリーダー業務など責任ある役割を任されるようになる時期です。 しかし、役割が増える一方で新たな壁にぶつかり、「辞めたい」という気持ちが芽生えることがあります。

中堅看護師が抱える主な悩みは以下の通りです。

責任の増大と役割葛藤
後輩の指導やチームリーダーとしての責任が重くのしかかる。 自分の業務に加えて、後輩のフォローや部署全体の状況把握も求められ、精神的な負担が増大する。
キャリアの方向性への迷い
このままジェネラリストとして働き続けるか、専門看護師や認定看護師を目指してスペシャリストになるか、管理職への道を進むかなど、将来のキャリアプランに悩む。現在の職場で成長できるのか疑問を感じ、より専門性を高められる環境を求めて転職を考えることもある。
ライブイベントとの両立
結婚、出産、育児といったライフステージの変化と、夜勤を含むハードな仕事との両立に困難を感じる。 子育てに理解のある職場を求めたり、日勤のみの働き方に変更したりするために退職を選択するケースも多い。
人間関係の板挟み
上司である管理職と後輩看護師との間で板挟みになり、調整役としてのストレスを抱える。 医師や他職種との連携も増え、人間関係がより複雑化しやすい。

仕事のやりがいは感じつつも、増え続ける責任と自身のキャリアやプライベートとの間でバランスが取れなくなり、燃え尽き症候群に陥ってしまうことも少なくありません。

≫看護師4年目で「仕事できない」と悩む方へ|挫折を乗り越え主任になった私の乗り越え方

ベテラン看護師が抱える悩み

ベテラン看護師(10年目以上)は、豊富な知識と経験を持つ組織の中心的な存在です。しかし、長年の勤務の中で心身の変化や役割の変化に直面し、これまでとは異なる理由で「辞めたい」と考えるようになります。

ベテラン看護師が抱える主な悩みは以下の通りです。

体力的な限界と健康問題
長年の不規則な勤務、特に夜勤による身体への負担が蓄積し、体力的な限界を感じる。 自身の健康問題や、親の介護といった家庭の事情が重なり、これまで通りの働き方を続けるのが困難になる。
管理職としてのプレッシャー
看護師長や主任などの管理職になると、スタッフの労務管理や部署運営、病院経営に関する責任も負うことになる。現場の看護業務から離れ、マネジメント業務に専念することへの葛藤や、重圧から解放されたいと感じることがある。
役割の変化とモチベーションの低下
最新の医療技術や知識のアップデートについていくのが大変だと感じる。若手看護師との価値観のギャップや、指導の難しさに悩むこともある。昇進や給与が頭打ちになり、仕事へのモチベーションを維持するのが難しくなる。
キャリアの停滞感
同じ職場で長く働き続ける中で、仕事がマンネリ化し、新たな挑戦や成長の機会が見出せなくなる。これまでの経験を活かし、教育分野や地域医療、介護施設など、異なるフィールドで貢献したいと考え、転職を決意することがある。

豊富な経験を持つベテラン看護師だからこそ、自身のキャリアの集大成や、今後の人生におけるワークライフバランスを考え、新たな働き方を模索する時期であると言えます。

≫【50代看護師】仕事が覚えられないのは年のせいじゃない!自信を取り戻す3つのコツ

看護師を辞めたい気持ちと向き合うための対処法

「看護師を辞めたい」という気持ちが湧き上がってきたとき、感情的に行動してしまうのは禁物です。ここでは、辞めたい気持ちと向き合うための具体的な対処法を3つのステップで解説します。

  • まずは自分の気持ちを整理する
  • 心身のリフレッシュを優先する
  • 環境を変える選択肢を検討する

まずは自分の気持ちを整理する

なぜ「辞めたい」と感じるのか、その根本的な原因を突き止めることが最も重要です。頭の中だけで考えず、紙に書き出すなどして思考を「見える化」することで、漠然とした不安や不満が整理され、客観的に自分の状況を把握できます。

以下の表を参考に、現在の仕事に対する自分の気持ちを正直に書き出してみましょう。

整理する項目具体的に書き出す内容の例
辞めたい理由(不満な点)人間関係のストレス、夜勤による体調不良、給与が低い、残業が多い、責任が重すぎる
仕事を続ける理由(満足な点)患者からの感謝、同僚とのチームワーク、専門スキルが身につく、福利厚生が充実している
理想の働き方・労働条件日勤のみ、年間休日120日以上、残業月10時間以内、専門性を高められる、教育体制が整っている
5年後のキャリアプラン管理職を目指したい、専門看護師の資格を取りたい、プライベートと両立したい、看護師以外の仕事も視野に入れたい

自分の本音を深掘りすることで、今の職場で解決できる問題なのか、それとも環境を変えなければ解決できない問題なのかが明確になります。

心身のリフレッシュを優先する

心や体が疲弊しきっている状態では、物事を前向きに考えたり、正常な判断を下したりすることが難しくなります。問題解決に取り組む前に、まずは自分自身を労り、休息を確保することを最優先に考えましょう。

休暇を取って心身を休める

思い切って有給休暇を取得し、数日間仕事から完全に離れる時間を作ることが効果的です。心と体をしっかりと休ませることで、張り詰めていた気持ちがほぐれ、広い視野で自分のキャリアを見つめ直すきっかけになります。

  • 趣味や好きなことに没頭する
  • 自然豊かな場所へ旅行に出かける
  • スマートフォンやPCから離れる「デジタルデトックス」を試す
  • 誰にも気兼ねなく、ただゆっくりと睡眠をとる

仕事から物理的・心理的に距離を置くことで、辞めたいという気持ちが一時的なものだったのか、あるいは根深い問題なのかを冷静に判断できるようになります。

信頼できる人に相談する

悩みを一人で抱え込んでいると、視野が狭くなり、ネガティブな思考に陥りがちです。家族や友人、信頼できる先輩や同僚など、自分のことを理解してくれる人に話を聞いてもらうだけでも、気持ちが軽くなることがあります。

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客観的な意見をもらうことで、自分では気づかなかった解決策のヒントが見つかるかもしれません。

もし、身近な人には相談しにくいと感じる場合は、専門の相談窓口を利用するのも一つの手です。各都道府県に設置されている「ナースセンター」では、看護職のキャリアや悩みについて、専門の相談員が無料で対応してくれます。

詳しくは、お近くの都道府県ナースセンターの相談窓口をご確認ください。

環境を変える選択肢を検討する

気持ちを整理し、十分に休息をとっても「やはり辞めたい」という結論に至った場合は、具体的な行動に移す段階です。環境を変えることで、これまで抱えていた問題が解決するケースは少なくありません。

職場内での異動を希望する

現在の病院や施設の方針や待遇に大きな不満がないものの、特定の部署の人間関係や業務内容が原因で辞めたいと感じている場合、まずは「部署異動」を検討してみましょう。

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異動なら退職という大きな決断をせずに、働く環境をリセットできる可能性があります。

上司に異動希望を伝える際は、「人間関係が辛いから」といったネガティブな理由だけでなく、「急性期看護の経験を活かし、今後は地域包括ケア病棟で在宅復帰支援のスキルを身につけたい」というように、自身のキャリアプランと絡めた前向きな理由を伝えることが、円満に話を進めるためのポイントです。

転職を具体的に考える

部署異動では解決できない問題や、病院・施設全体の体制に不満がある場合は、「転職」がキャリアを好転させるための有効な選択肢となります。

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転職は決して「逃げ」ではなく、より自分らしく働くための戦略的なステップです。

すぐに本格的な転職活動を始めなくても、まずは看護師専門の求人サイトを眺めてみたり、転職エージェントに登録してキャリア相談をしてみることから始めましょう。どのような求人があるのか、自分の経験やスキルが市場でどう評価されるのかを知るだけでも、今後のキャリアを考える上で大きな自信につながります。

看護師を辞めたかった私が転職によって変わったこと

私は急性期病院での過酷な勤務に心身ともに疲れ果て、本気で退職を考えた一人です。しかし、思い切って介護施設へ転職した結果、年収は150万円アップし、働き方や生活の質が劇的に改善しました。

ここでは、私のリアルな転職体験談を通して、何がどう変わったのかを具体的にお伝えします。

  • 介護施設へ転職した理由と決断の裏側
  • 年収が上がりながらも感じた“メリット・デメリット”
  • 今の働き方が自分に合っていると感じる理由

介護施設へ転職した理由と決断の裏側

私が新卒から勤務していたのは、地域の基幹病院である急性期病棟でした。やりがいはあったものの、月8回以上の夜勤と常態化した残業で、生活リズムは完全に崩壊。人間関係のストレスも相まって、出勤前になると動悸がするほど追い詰められていました。

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「このままでは心も体も壊れてしまう」と感じ、転職を決意したのです。

当初は「看護師としてのキャリアを捨てることになるのでは」という不安から、同じ病院の別部署への異動も考えました。しかし、根本的な労働環境が変わらなければ意味がないと思い直し、視野を広げて転職活動を開始。その中で出会ったのが、企業が運営する有料老人ホームでした。

介護施設を選んだ決め手は以下の3つです。

  • 日勤のみで残業がほとんどない勤務形態
  • 利用者一人ひとりとじっくり向き合えるケア体制
  • 前職の給与を上回る待遇の提示

正直なところ、介護施設への転職は「キャリアダウン」というイメージがあり、大きな葛藤がありました。しかし、転職エージェントに相談する中で、介護施設でも医療処置のスキルが求められることや、給与水準も決して低くないことを知り、決断することができました。

年収が上がりながらも感じた“メリット・デメリット”

急性期病院から介護施設への転職は、私にとって大きな転機となりました。年収がアップしながらも、働き方には大きな変化がありました。具体的なメリット・デメリットを以下の表にまとめます。

項目急性期病院時代介護施設(転職後)
年収約470万円約620万円(150万円アップ)
勤務形態2交代制(夜勤 月8回以上)日勤のみ
残業時間月平均30時間以上月平均5時間未満
主な業務内容手術前後のケア、緊急入院対応、点滴・採血などバイタルチェック、服薬管理、経管栄養、褥瘡ケアなど
精神的負担常に緊張感があり、インシデントへの恐怖が強かった利用者の生活に寄り添う安心感がある
メリット最先端の医療知識・技術が身につくワークライフバランスが実現、精神的に安定
デメリットプライベートの時間がなく、心身ともに疲弊急変対応の機会が減り、スキル維持に工夫が必要

最大のメリットは、やはりワークライフバランスが劇的に改善されたことです。夜勤がなくなり、毎日決まった時間に帰宅できる生活は、精神的な安定に繋がりました。一方で、最新の医療技術に触れる機会が減ったことや、急変対応のスキルが鈍るのではないかという不安は、デメリットとして正直に感じています。

≫看護師の私が転職で後悔した5つの原因|年収アップの裏でやらかした失敗と対策

今の働き方が自分に合っていると感じる理由

転職して一番良かったと感じるのは、「自分らしい看護」を見つけられたことです。急性期病院では、業務に追われて患者さんとゆっくり話す時間もありませんでした。しかし、今の職場では利用者さんの生活に深く関わり、日々の小さな変化に気づき、寄り添うことができます。

時間に追われることなく、一人ひとりの人生に敬意を払いながらケアできる環境は、私にとって大きなやりがいです。定時に帰宅できるようになったことで、家族と夕食を共にしたり、趣味の時間を楽しんだりする余裕も生まれました。心身の健康を取り戻し、プライベートも充実したことで、仕事へのモチベーションも自然と高まっています。

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私のように、働く場所を変えるだけで、看護師という仕事の新たな魅力に出会える可能性があります。

看護師を辞めるべき3つのサイン

「辞めたい」という気持ちが一時的なものなのか、それとも本気で職場を離れるべきなのか、判断に迷うことは多いでしょう。ここでは、看護師を「辞めるべき」と判断するための具体的なサインを3つ解説します。

  • 精神的・肉体的な健康が著しく損なわれている
  • 職場環境が改善の見込みがないハラスメントがある
  • 家庭との両立が困難で生活に支障が出ている

精神的・肉体的な健康が著しく損なわれている

看護師の仕事は、心身ともに大きな負担がかかります。もし、以下のようなサインが継続的に現れている場合、それは自身の健康が危険な状態にある証拠です。自身の健康を最優先に考え、休職や退職を真剣に検討すべき段階と言えます。

精神的なサイン肉体的なサイン
仕事のことを考えると涙が出る、動悸がする慢性的な頭痛や腹痛、めまいがある
これまで楽しめていた趣味に興味がなくなった十分な睡眠時間を取っても疲れが全く取れない
常に不安や焦りを感じ、気持ちが落ち着かない食欲不振または過食が続いている
5年後のキャリアプ集中力が続かず、ケアレスミスが増えた夜中に何度も目が覚める、朝起きられない
出勤前になると気分が落ち込み、体が動かない原因不明の蕁麻疹(じんましん)や耳鳴りがする

厚生労働省が提供する「こころの耳 働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト」などでセルフチェックを行い、自身の状態を客観的に把握することも重要です。患者さんの命を守るためには、まず自分自身の心と体の健康が不可欠です。限界を感じる前に、勇気をもって環境を変える決断をしましょう。

職場環境が改善の見込みがないハラスメントがある

職場の人間関係は、仕事のモチベーションを大きく左右します。特に、パワーハラスメント(パワハラ)やセクシャルハラスメント(セクハラ)、モラルハラスメント(モラハラ)が横行している環境は、当事者の尊厳を傷つけ、心身を蝕んでいきます。以下のような状況に当てはまる場合は、自分を守るために退職を検討すべきです。

  • 特定の上司や同僚から、人格を否定するような暴言を日常的に受けている
  • 業務上必要な指導を超えた、理不尽な叱責や無視が続いている
  • 報告や相談をしても、上司や病院側が真摯に対応してくれない
  • ハラスメントの事実を訴えたことで、かえって不利益な扱いを受ける
  • 職場の誰もがハラスメントを見て見ぬふりをしており、改善される気配がない

健全な職場環境で働くことは、労働者の権利です。改善の見込みがない職場で我慢し続ける必要は一切ありません。ハラスメントが原因で心身に不調をきたす前に、安全な環境へ移ることを最優先に考えてください。

家庭との両立が困難で生活に支障が出ている

結婚、出産、育児、親の介護など、ライフステージの変化によって働き方を見直さなければならない時期は誰にでも訪れます。しかし、看護師の不規則な勤務形態は、家庭との両立を著しく困難にさせることがあります。

例えば、以下のような状況が続いている場合、現在の働き方が自身の生活を圧迫しているサインです。

  • 子どもの急な発熱や学校行事の際に、休みを取ることに強い罪悪感やストレスを感じる
  • 夜勤や残業が多く、家族と顔を合わせる時間がほとんどない
  • 休日は仕事の疲れで寝てばかりで、家事や育児、介護に手が回らない
  • 仕事のストレスを家庭に持ち込んでしまい、パートナーや子どもとの関係が悪化している

「自分が頑張れば何とかなる」と思い詰めてしまう方もいますが、個人の努力だけでは解決できない問題も多くあります。仕事のために家庭を犠牲にする状況が続くのであれば、それは人生にとって健全な状態とは言えません。日勤のみのクリニックや介護施設、訪問看護ステーションなど、より柔軟な働き方ができる職場へ転職することも、自身と家族の未来を守るための重要な選択肢です。

看護師を辞めるときの退職手続きの流れ

退職を決意したら、円満退職に向けて計画的に手続きを進めることが大切です。感情的にならず、社会人としてのマナーを守りながら、感謝の気持ちをもって退職の準備を進めましょう。ここでは、具体的な手続きの流れを3つのステップに分けて解説します。

  1. 上司への退職意思の伝え方とタイミング
  2. 円滑な業務引き継ぎの進め方
  3. 退職後の公的手続き(保険・年金・税金など)

上司への退職意思の伝え方とタイミング

退職手続きの第一歩は、直属の上司に退職の意思を伝えることです。伝え方やタイミングは、円満退職できるかどうかを左右する重要なポイントです。

»看護師の退職理由の伝え方を徹底解説!上司に伝えるときのポイントも紹介

いつまでに伝えるべきか

法律上は退職日の2週間前までに申し出ればよいとされていますが、看護師の場合は業務の引き継ぎや人員補充、シフト調整などに時間がかかるため、職場の就業規則に従うのが一般的です。 多くの場合「退職希望日の1ヶ月~3ヶ月前」と定められているため、まずは就業規則を必ず確認しましょう。 特に年度末の3月や人事異動の時期は、退職希望が通りやすいタイミングとされています。

円満退職のための伝え方のポイント

退職の意思は、まず直属の上司に直接、口頭で伝えるのがマナーです。 「ご相談したいことがあります」と事前にアポイントを取り、他のスタッフがいない会議室などで二人きりで話せる時間を作ってもらいましょう。 伝える際は、以下の点を意識することが大切です。

明確な退職意思を伝える
「辞めようか迷っています」といった曖昧な表現は、引き止めの原因になります。「〇月〇日をもって退職させていただきたく、ご相談にまいりました」と、はっきりと意思を伝えましょう。
退職理由はポジティブに変換する
人間関係や待遇への不満が本当の理由であっても、そのまま伝えるのは避けましょう。 「キャリアアップのため、〇〇の分野を専門的に学びたい」「地域医療に貢献したい」など、前向きな理由を伝えると、応援してもらいやすくなります。
感謝の気持ちを伝える
「これまで大変お世話になりました」と、これまでの指導や経験に対する感謝の気持ちを伝えることで、良好な関係を保ったまま退職交渉を進められます。
退職届を準備する
上司との相談を経て正式な退職日が決まったら、速やかに退職届を提出します。 病院所定のフォーマットがあるか事前に確認しておきましょう。

円滑な業務引き継ぎの進め方

退職日までに後任者へ業務をしっかり引き継ぐことは、退職者の最後の責任です。 残されたスタッフや患者さんに迷惑をかけないよう、計画的に進めましょう。

引き継ぎの具体的なステップ

引き継ぎ期間は、業務内容にもよりますが、少なくとも1ヶ月程度は確保するのが理想です。 以下のステップで進めるとスムーズです。

STEP
引き継ぎ内容のリストアップ

担当患者の情報、委員会活動、係の仕事、年間スケジュール、書類の保管場所など、自分が担当している業務をすべて洗い出します。

STEP
引き継ぎ資料(ノート)の作成

誰が見ても分かるように、業務の手順や注意点、関係者の連絡先などをまとめた資料を作成します。 箇条書きなどを用いて、分かりやすく簡潔にまとめるのがポイントです。

STEP
後任者への説明と実践

作成した資料をもとに、後任者へ口頭で説明します。可能であれば、実際に業務を一緒に行いながら教えることで、理解が深まります。

STEP
関係各所への挨拶

お世話になった他部署のスタッフや、担当していた患者さん、そのご家族へも、適切なタイミングで挨拶をしましょう。

最終出勤日までに返却・受け取りするもの

退職日には、会社からの貸与品を返却し、退職後の手続きに必要な書類を受け取ります。 漏れがないように、事前にリストアップしておくと安心です。

返却するもの受け取るもの
健康保険被保険者証(本人・被扶養者分)離職票(雇用保険被保険者離職票)
ナース服・白衣などの制服雇用保険被保険者証
職員証・IDカード・名札年金手帳(預けていた場合)
職場の経費で購入した備品(書籍、文房具など)源泉徴収票
通勤定期券(現物支給の場合)退職証明書(必要に応じて依頼)

退職後の公的手続き(保険・年金・税金など)

退職後は、健康保険や年金、税金などの手続きを自分で行う必要があります。 手続きには期限が設けられているものが多いので、退職前に流れを把握し、速やかに行動しましょう。

手続きの種類内容手続き先必要な主な書類
健康保険国民健康保険への加入、任意継続、または家族の扶養に入るいずれかを選択。市区町村の役所、健康保険組合、家族の勤務先など健康保険資格喪失証明書、本人確認書類など
年金厚生年金から国民年金への切り替え(第1号被保険者)。市区町村の役所年金手帳または基礎年金番号通知書、離職票など
雇用保険(失業手当)再就職の意思がある場合、失業手当の受給手続きを行う。ハローワーク離職票、雇用保険被保険者証、マイナンバーカードなど
税金(住民税)退職時期により納付方法が異なる(普通徴収または一括徴収)。市区町村の役所(手続きは不要だが、納税通知書で納付)

健康保険の切り替え手続き

退職日の翌日から、それまで加入していた健康保険は使えなくなります。空白期間ができないよう、速やかに以下のいずれかの手続きを行いましょう。

国民健康保険に加入する
退職日の翌日から14日以内に、お住まいの市区町村の役所で手続きをします。
任意継続被保険者制度を利用する
退職日までに継続して2ヶ月以上被保険者期間があれば、最長2年間、元の職場の健康保険に継続して加入できます。退職日の翌日から20日以内に手続きが必要です。
家族の扶養に入る
配偶者や親族の健康保険の被扶養者になる選択肢もあります。収入などの条件があるため、家族の勤務先に確認しましょう。

雇用保険(失業手当)の手続き

退職後、次の就職先が決まっていない場合は、ハローワークで失業手当の受給手続きができます。手続きには、会社から交付される「離職票」が必須です。 離職票は退職後10日前後で自宅に郵送されるのが一般的ですが、届かない場合は勤務先に確認しましょう。

住民税の支払い

住民税は前年の所得に対して課税されるため、退職後も支払う必要があります。 支払い方法は退職した月によって異なり、ご自身で手続きする必要は基本的にありません。

1月~5月に退職した場合
5月までの住民税が、最後の給与や退職金から一括で天引きされます。
6月~12月に退職した場合
退職月の分までは給与から天引きされ、残りの分は後日送られてくる納税通知書(普通徴収)で自分で納付します。 希望すれば、最後の給与から一括で天引きしてもらうことも可能です。

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  1. 看護師専門の転職エージェントとは?
  2. 転職エージェントを利用する5つのメリット
  3. 【比較】目的別におすすめの看護師転職エージェント

看護師専門の転職エージェントとは?

看護師専門の転職エージェントとは、看護師の資格を持つ人々の転職支援に特化したサービスです。医療業界に精通したキャリアアドバイザーが在籍しており、求職者一人ひとりの希望やスキル、キャリアプランに合わせた求人の紹介から、応募書類の添削、面接対策、さらには給与や勤務条件の交渉まで、転職活動の全般を無料でサポートしてくれます。ハローワークや一般的な求人サイトには掲載されていない「非公開求人」を多数保有しているのも大きな特徴です。

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私も、転職エージェントを活用したからこそ年収アップと理想の働き方を実現できました。

転職エージェントを利用する5つのメリット

転職エージェントの活用には、主に以下の5つのメリットがあります。

1. 働きながらでも効率的に転職活動ができる

キャリアアドバイザーが希望条件に合った求人を厳選して紹介してくれるため、自分で大量の求人情報を探す手間が省けます。面接の日程調整や応募先との連絡もすべて代行してくれるため、現在の仕事に集中しながら、スムーズに転職活動を進めることが可能です。

2. 職場のリアルな内情を事前に把握できる

転職エージェントは、病院や施設と密な関係を築いているため、求人票だけではわからない職場の雰囲気や人間関係、残業の実態といった内部情報に精通しています。入職後のミスマッチを防ぎ、「こんなはずじゃなかった」という後悔を避けるために、こうしたリアルな情報は非常に重要です。

3. 給与や休日など言いにくい条件交渉を代行してくれる

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4. 応募書類の添削や面接対策で選考通過率がアップする

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5. 円満退職に向けたアドバイスももらえる

転職を決意したものの、「どうやって上司に伝えればいいか分からない」「引き止められたらどうしよう」といった不安を抱える方は少なくありません。転職エージェントは、円満に退職するためのスケジュールの立て方や、退職意思の伝え方についても具体的なアドバイスをくれるので、安心して次のステップに進むことができます。

【比較】目的別におすすめの看護師転職エージェント5選

看護師専門の転職エージェントは数多くありますが、それぞれに特徴や強みが異なります。自分の目的や希望に合わせて、最適なエージェントを選ぶことが大切です。ここでは、私が厳選した5つのサービスを比較してご紹介します。

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おすすめの看護師転職エージェントに関する詳しい情報は、以下の記事で解説しています。私の成功体験をもとに、各エージェントの特徴をさらに深く切り込んだ内容になっています。

»【看護師転職エージェントおすすめ7選】年収150万円アップ&働きやすさを実現した私の成功体験も紹介!

転職エージェントの登録から転職成功までの流れ

転職エージェントを利用した転職活動は、主に以下のステップで進みます。

STEP
公式サイトから登録

まずは希望する転職エージェントの公式サイトにアクセスし、基本情報や希望条件などを入力します。登録は無料で、1分程度で完了します。

STEP
キャリアアドバイザーとの面談

登録後、担当のキャリアアドバイザーから連絡があり、電話やWeb面談で詳細なヒアリングが行われます。ここで、辞めたい理由や次の職場への希望などを正直に伝えましょう。

STEP
求人の紹介

面談内容をもとに、あなたに合った求人がいくつか紹介されます。気になる求人があれば、さらに詳しい情報を聞いたり、職場見学を調整してもらったりすることも可能です。

STEP
応募・選考

応募したい求人が決まったら、アドバイザーが応募手続きを進めてくれます。履歴書の添削や面接対策などのサポートを受けながら、選考に進みます。

STEP
内定・入職

無事に内定が出たら、給与や勤務条件の最終確認・交渉をアドバイザーが行います。条件に納得できれば入職決定です。現職の退職手続きに関するサポートも受けられます。

「辞めたい」という気持ちを一人で抱え込まず、まずは転職のプロに相談することから始めてみましょう。客観的なアドバイスをもらうことで、自分の市場価値を知り、新たなキャリアの可能性に気づくことができるはずです。

まとめ

「看護師を辞めたい」という気持ちは、決して特別なことではありません。過酷な労働環境や人間関係のストレス、心身の疲弊など、多くの看護師が同様の悩みを抱えています。まずは、辞めたいという感情を抱く自分を責めずに受け入れることが第一歩です。

辞めたいと感じたら、まずは休暇を取って心身を休め、信頼できる人に相談するなど、自分自身を労わる時間を持ちましょう。もし、心身の健康が著しく損なわれている、改善の見込みがないハラスメントがあるといった「辞めるべきサイン」に当てはまる場合は、勇気を持って環境を変える決断をすることが重要です。

ryanta73

職場を変えることは、決して逃げではありません。

筆者の体験談からもわかるように、転職によって年収が上がり、プライベートの時間も確保できるなど、より自分に合った働き方を見つけることは可能です。一人で悩まず、看護師専門の転職エージェントのようなプロの力を借りることで、スムーズかつ有利に転職活動を進めることができます。

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