「転職エージェントは使わないほうがいいって本当?」
「転職エージェントを利用するのは少し恐い」
転職活動に不安を抱きつつも、転職エージェントのネガティブな評判が多く、利用するべきか迷う人も多いです。
転職エージェントは転職に関する手厚いサポートが魅力ですが、会社によってサポートの品質が異なります。イマイチな転職エージェントを選択すると、転職活動がスムーズに進められない可能性が高いです。
今回は、転職エージェントはやめとけと言われる5つの理由や見極め方、効果的な活用のポイントについて解説します。記事を読めば、利用すべきでない転職エージェントの特徴が分かり、失敗しないエージェント選びができるでしょう。
転職エージェントはやめとけと言われる理由
転職エージェントはやめとけと言われる理由は以下の5つです。
- 希望に合わない求人を紹介される
- 担当者のサポートが不十分なことがある
- 連絡頻度が多くストレスになることがある
- 自分のペースで転職活動が進められない
- 担当者の経験や知識に差がある
希望に合わない求人を紹介される
キャリアアドバイザーから希望通りの求人を紹介してもらえないケースがあります。希望に合わない求人を紹介される要因は以下のとおりです。
- 希望条件が担当者に正確に伝わっていない
- 希望条件に合致する求人がない
- 他に勧めたい求人がある
キャリアアドバイザーは求職者の希望条件をヒアリングし、希望条件と合致した求人を紹介します。希望条件がキャリアアドバイザーへうまく伝わっていないと、希望に沿った求人を紹介してもらえません。
希望を伝えるときは「月給30万円以上」「休日が120日以上」など、明確な基準を示すことが重要です。
そもそも希望条件を満たす求人がない場合は、近い条件の求人を紹介されることがあります。条件のハードルが高かったり多かったりすることが主な原因です。希望条件に優先順位をつけるなど、整理をする必要があるでしょう。
希望条件を書き出して、絶対に譲れないものとそうでないものに分けると整理がしやすいですよ。
キャリアアドバイザーによっては、自己の利益を優先して関係ない求人を紹介することもあります。興味のない求人を紹介された際は、はっきりと断ることが大切です。
担当者のサポートが不十分なことがある
担当するキャリアアドバイザーによっては、丁寧なサポートを受けられないことがあります。
転職エージェントでは主に以下のサポートが受けられます。
- 転職に関わる相談やアドバイス
- 希望条件に沿った求人紹介
- 応募先との日程調整
- 応募書類の添削
- 面接対策やアドバイス
- 応募先への条件交渉
- 転職後のアフターフォロー
キャリアアドバイザーのなかには求人紹介と日程調整だけを行い、その後は放置するケースもあります。キャリアアドバイザーの経験、知識の不足や多忙などが主な原因です。
キャリアアドバイザーが「この人は転職する気がないな」と感じた場合も、まともなサポートを受けられない可能性があります。転職への意欲はしっかり伝えることが大事です。
サポートを十分に受けられないと感じた際は、担当キャリアアドバイザーの変更を申し出ることも検討しましょう。
連絡頻度が多くストレスになることがある
熱心なキャリアアドバイザーは、頻繁に電話やメールなどの連絡をすることがあります。新着の求人紹介や検討状況の確認など、1日に数十回もの電話が来ることも珍しくありません。時には夜間帯や仕事中に連絡が来ることもあります。頻繁な連絡に対応するのは大きなストレスです。あらかじめ希望の連絡頻度や連絡する時間帯を決めておきましょう。
電話でのやりとりが苦手な人は、メールやLINEで連絡するよう伝えておくことも可能です。
私が今の職場へ転職する際に利用した転職エージェントでは、ほぼ全ての連絡をLINEで行いました。自分のタイミングでやりとりができるのでおすすめですよ。
自分のペースで転職活動が進められない
転職エージェントを利用すると、転職活動が思ったように進められない可能性があります。
求人には応募制限があり、応募施設が定めたスケジュールに沿って進めなければなりません。キャリアアドバイザーはスケジュールに合わせて転職活動を急ぐこともあるでしょう。キャリアアドバイザーも、求職者を転職へ導くという成果を求められます。成果を達成するために、必要以上に転職を迫られるケースもあります。
完全に自分のペースで転職活動を進めたい人には、転職エージェントの利用はデメリットが多いです。転職エージェントを活用しつつ自分のペースを崩したくない人は、あらかじめ希望のペースを伝えておきましょう。
担当者の経験や知識に差がある
キャリアアドバイザーも人間です。全員が経験豊富なプロフェッショナルというわけではなく、経験が浅いアドバイザーもいます。経験や知識に差があれば、受けられるサポートの質も大きく異なるでしょう。
サポートの個人差はある程度仕方のないことですが、求職者にとって転職は人生において重要なイベントです。転職に失敗しないためにも、質の高いサポートを受けたいと考える人は多いでしょう。キャリアアドバイザーのサポート力に不満がある場合は、担当アドバイザーの変更をエージェントに申し出ることで対応してもらえる可能性があります。
やめとけと言われる転職エージェントの特徴
やめとけと言われる転職エージェントには、以下の特徴があります。
- 親身に相談に乗ってくれない
- 企業の内情に詳しくない
- キャリアアドバイスをしてくれない
上記のような特徴が見られた場合は、別の転職エージェントの利用を検討すべきでしょう。
親身に相談に乗ってくれない
キャリアアドバイザーが、求職者の悩みや疑問への相談に乗ってくれないケースがあります。転職エージェントのなかには、転職実績を優先するところも存在します。成約数だけを重視するため、求職者の悩みや転職後の満足度は軽視されることが多いです。
相談をしたけどやんわりと流されてしまったり、メールやLINEで相談内容を送ってもレスポンスが遅かったりした際は要注意です。
相談に対して親身にならない転職エージェントは、転職後のアフターフォローもほとんどしてくれません。「悩みや相談事がないから」と、利用を続けていれば、いざという時に後悔する可能性が高いです。
企業の内情に詳しくない
企業の内情に詳しくない転職エージェントは、利用するメリットが半減します。
職場の雰囲気や給料事情など、企業の内情にアクセスできることが転職エージェントの大きな強みです。転職支援実績が多い転職エージェントは企業との関係性も密接であり、一般的に知り得ない企業の内情に精通しています。実際に働いている人へのインタビューなど、情報収集に力を入れているエージェントもあります。
実績が少なかったり企業との関係性が形成されていなかったりする転職エージェントでは、企業の内情を知ることができません。内情を知ることは企業とのマッチングに大きく影響するため、詳しくないエージェントの利用は避けるべきでしょう。
キャリアアドバイスをしてくれない
求職者の希望に沿って適切なキャリアアドバイスをすることも、転職エージェントの重要なサポートです。
求人紹介をメインに行い、キャリアアドバイスのような個別サポートが少ない転職エージェントもあります。たとえ大量の求人を紹介してもらっても、キャリアプランや希望を考慮していない職場への転職は満足度も低いでしょう。
十分にヒアリングやカウンセリングができていないことも原因のひとつです。面談時に求職者のキャリアプランや希望を深く聞かずにいると、表面的なアドバイスしかできません。キャリアアドバイザーの経験やスキル不足、実績優先の思考などが考えられます。
イマイチな転職エージェントを見極めるポイント
利用すべきではないイマイチな転職エージェントを見極めるポイントは、以下の3点です。
- 初回面談でいきなり求人を紹介してくる
- 口コミや評判が悪い
- 担当者が求職者の要望を聞かない
初回面談でいきなり求人を紹介してくる
初回の面談で求人紹介をしてくる転職エージェントは避けたほうが良いです。
親身な転職エージェントは、初回の面談で求人を薦めてくることはほとんどありません。求職者が転職先に何を求めているのか、まだ明確ではないからです。
求職者のことを何も知らない状態で、その人に合う求人を紹介できるわけがありませんよね。
初回面談では、求職者のキャリアプランや希望条件などのヒアリングを行い、希望に沿った求人を紹介します。求職者の話を聞く前に求人を紹介する転職エージェントは、求職者のキャリアよりも実績を重視していると考えるべきでしょう。
口コミや評判が悪い
口コミや評判の悪さが目立つ転職エージェントにも注意が必要です。口コミは、実際に利用した人の実体験にもとづいた情報を得る有効な手段です。ホームページや広告では知り得ないリアルな実情が投稿されるため、サポート品質を客観的に判断できます。
口コミはインスタグラムやX(旧Twitter)などのSNS、口コミ専用サイトから見られます。
良い点・悪い点を知れるなかで、悪い口コミばかりの転職エージェントは、サポートの品質が悪い可能性が高いです。具体的にどのような場面で不満を抱く人が多いのかをチェックすると、デメリットが明確になるでしょう。
担当者が求職者の要望を聞かない
求職者の要望を聞かずに転職を進めようとする転職エージェントも避けるべきでしょう。
キャリアアドバイザーが求職者の要望を十分に聞いてくれない主な理由は、以下のとおりです。
- 成約や効率を最優先にしている
- キャリアアドバイザーの経験やスキル不足
- 業務が多忙で十分に対応できない
十分に話を聞いてもらえない状態で転職活動を進めると、心理的なストレスや転職後のミスマッチにつながります。要望を聞いてもらえないと感じた際は、担当アドバイザーの変更を申し出るか、別の信頼できる転職エージェントへ切り替えましょう。
転職エージェントを上手に活用する方法
転職エージェントを有効活用するためにやるべきことは、以下のとおりです。
- 自己分析をしっかり行う
- 目的に応じてエージェントを選ぶ
- 受けられるサービスは積極的に活用する
- 担当者との相性を重視する
自己分析をしっかり行う
自己分析によってキャリアビジョンや希望条件を明確にすることで、転職エージェントのサポートがさらに効果的になります。キャリアアドバイザーに希望を具体的に伝えられると、より正確な求人を紹介してもらえます。具体的なアドバイスを受けることができ、転職後のミスマッチを防ぐことも可能です。
自己分析で自身の強みや弱みを理解すれば、より効果的な面接対策を受けられます。独自性のある自己PRができますよ。
自己分析は、以下のとおりに進めると効果的です。
- 過去の成功体験や失敗談を振り返る
- 得意なこと、不得意なことを分析する
- 好きなこと、やりたくないことを明確にする
- 将来自分がどうなっていたいかを具体化する
- 紙などに書き出してキャリアビジョンを考える
目的に応じてエージェントを選ぶ
数多くの転職エージェントが存在しますが、それぞれ得意なサポート内容が異なります。自分の目的の達成に特化した転職エージェントを選ぶことで、成功の可能性が上がるでしょう。
看護師の場合、看護師の転職に特化した転職エージェントがおすすめです。希望の働き方や診療科、給与水準などの目的に応じて、強みを持つ転職エージェントを選択しましょう。
公式サイトや口コミから、どんな強みがあるのかを分析しましょう。
受けられるサービスは積極的に活用する
転職エージェントは求人紹介だけではなく、転職活動全般をサポートするサービスが最大の魅力です。すべてのサービスを無料で受けられるため、積極的に活用することで成功確率を上げられます。
転職エージェントのサポートは応募書類の添削や面接対策、条件の交渉など多岐にわたります。サポートを行うキャリアアドバイザーは、多くの求職者を転職へ導いてきたプロフェッショナルです。プロのサポートを最大限に活用し、転職活動を有利に進めましょう。
私が最も活用したサービスは、給料の条件交渉です。キャリアアドバイザーと希望額の打ち合わせを行い、面接前の段階から交渉を進めてもらいました。おかげで年収150万円アップも達成できました!
担当者との相性を重視する
転職エージェントを利用するにあたり、担当のキャリアアドバイザーとの相性は重要な要素です。相性が良いと、素直に悩みや希望を伝えやすいメリットがあります。自身の性格やスキルを的確に理解してもらえるため、より正確な求人を紹介してもらえるでしょう。
アドバイザーとの相性を判断する明確な基準はありません。感覚的に「この人になら相談しやすいな」といった親しみやすさなどから判断しましょう。
逆にキャリアアドバイザーとの相性が良くないと感じた場合は、大きなストレスや失敗につながります。担当アドバイザーの変更を申し出るか、別の転職エージェントを利用するなどの対処が必要です。
転職エージェントを利用するメリット
転職エージェントを利用するメリットは以下の4つです。
- 無料で利用できる
- 非公開求人にアクセスできる
- 応募書類の添削や面接対策を受けられる
- 企業との交渉や調整を代行してもらえる
無料で利用できる
求職者は、登録することで転職エージェントのあらゆるサービスを無料で利用できます。求職者が転職した際に、採用した企業側がエージェントに対して手数料を支払うビジネスモデルだからです。企業が費用を負担することで、求職者はお金を払わずにさまざまなサポートが受けられます。
サービスが気に入らなくても、お金を払っていないのでまったく損はありません。
企業にとっても、効率的に求めた人材を採用できるメリットがあるからこそ成り立っている仕組みです。
非公開求人にアクセスできる
転職エージェントの大きなメリットとして、非公開求人を紹介してもらえることが挙げられます。非公開求人とは、ホームページや一般の求人サイトには掲載されず、転職エージェントなどの限られた媒体のみが取り扱う求人のことです。
非公開求人には以下のような特徴があります。
- 管理職などハイクラスな求人
- 高給与・好条件の求人
- 人気企業で応募が殺到する求人
企業側は効率的に優秀な人材を獲得したり、競合へ情報が漏れるのを防いだりする目的で非公開にしています。非公開求人は転職エージェントに登録することで紹介してもらうことが可能です。
応募書類の添削や面接対策を受けられる
キャリアアドバイザーは、履歴書や職務経歴書といった応募書類の添削や面接のアドバイスも行います。具体的には説得力のある志望動機の書き方、魅力的な自己PRの書き方が挙げられます。これまで多くの転職成功者を支援した実績から、プロの目線で的確なアドバイスが可能です。
面接対策ではマナーや話し方、受け答えのコツなどを模擬面接を通してアドバイスしてくれます。過去に支援実績のある企業の場合には、必ず聞かれる質問や頻出する質問を教えてくれるため、万全な準備が可能です。
企業との交渉や調整を代行してもらえる
転職エージェントは、求職者がより良い条件で働くために企業との条件交渉を代行してくれます。
条件交渉の主な内容は以下のとおりです。
- 年収などの給与条件
- 勤務時間や休日などの勤務条件
- 希望の配属先や勤務地
- 入社日の調整
条件交渉を代行してもらうことで、企業との直接的な交渉を避けつつ、希望の実現の可能性を高められます。
条件交渉は、転職後の充実度に大きく影響します。自分ではなかなかハードルが高いので積極的に活用しましょう。
まとめ
転職エージェントに悪い評判が多い理由は、不十分なサポートや対応力の個人差など、さまざまな要因があります。サポートが不十分な転職エージェントに共通しているのは、求職者のキャリアより実績を最優先する点です。親身な相談やキャリアアドバイスが受けられないと感じた際は、別の転職エージェントの利用も検討すべきでしょう。
転職エージェントは求人紹介のほか、応募書類の添削や面接対策、条件交渉などのサポートが無料で受けられます。自己分析でキャリアビジョンを明確にし、目的に応じた転職エージェントを選ぶことでさらに有効活用できるでしょう。受けられるサービスは積極的に利用して、転職エージェントのメリットを最大限に有効活用することが大切です。
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