「看護師になるには、やっぱり学歴って重要?」
「最終学歴で給料やキャリアは変わるの?」
学歴社会の波が看護師業界にまで押し寄せている昨今で、このような疑問を持つ人も多いです。この記事では、看護師歴10年以上、転職で年収150万円アップを実現した主任ナースのryanta73が、看護師になるための学歴別のルートから、給料やキャリアへの影響まで徹底解説します。

ちなみに私は一般大学卒ですが、看護師としては専門卒です。
記事を読めば、看護師の学歴への疑問を解消し、自身の状況に合ったキャリアプランを見つけられるでしょう。
【最終学歴別】看護師の資格取得へのルート


看護師になるために学歴がどの程度必要なのか、最終学歴によってどのようなルートがあるのか気になる人も多いです。最終学歴別に看護師になるためのルートを詳しく解説していきます。
- 看護師の資格取得に必要な学歴
- 高卒で看護師を目指すための3つのルートと費用
- 専門学校卒で看護師になるメリット・デメリット
- 大学卒で看護師になるためのルート
- 中卒から看護師を目指すルートと注意点
看護師の資格取得に必要な学歴
看護師になるためには、看護師の養成学校に通い、看護師国家試験に合格する必要があります。看護師の養成学校は、最終学歴や経験によって選択できるルートが異なります。主なルートは以下のとおりです。
最終学歴 | 主なルート | 修業年限 |
---|---|---|
中学校卒業 | 准看護師養成所 → 看護師養成所(進学コース) | 5年(准看護師2年 + 看護師3年) |
高校卒業 | 看護専門学校 看護短期大学 看護大学 | 3年(専門学校・短大) 4年(大学) |
大学卒業 | 看護大学編入 看護大学院 | 3年(編入) 2年(大学院修士課程) |



中学校卒業の場合は、准看護師養成所を経て進学コースに進む必要があります。
最終学歴によって、目指せる学校や修業年限が異なるため、自身の状況に合ったルートを選択することが重要です。
高卒で看護師を目指すための3つのルートと費用
高校卒業後、看護師を目指すには主に以下の3つのルートがあります。
- 看護専門学校(3年制)
- 看護短期大学(3年制)
- 看護大学(4年制)
それぞれのルートで、学費やカリキュラムが異なります。以下の表に、各ルートの概要と費用の目安をまとめました。
ルート | 修業年限 | 学費の目安 | 特徴 |
---|---|---|---|
看護専門学校 | 3年 | 約250万円~350万円 | 実践的なスキルを重視したカリキュラム |
看護短期大学 | 3年 | 約250万円~350万円 | 専門学校と同様の実践的なスキルに加え、基礎的な知識も学べる |
看護大学 | 4年 | 約400万円~600万円 | より高度な知識や研究能力を養うことができる |
学費は学校によって大きく異なるため、必ず各学校の募集要項を確認しましょう。
専門学校卒で看護師になるメリット・デメリット
看護専門学校を卒業して看護師になることには、以下のようなメリット・デメリットがあります。
メリット
- 実践的なスキルが身につく
- 比較的短期間で看護師資格を取得できる
- 学費が大学に比べて安い傾向がある
デメリット
- 大学に比べて、より高度な知識や研究能力を養う機会が少ない
- キャリアアップの際に、学歴が影響する可能性がある
専門学校では、臨床現場で役立つ実践的なスキルを重点的に学ぶことができます。卒業後すぐに即戦力として活躍したい方におすすめです。
大学卒で看護師になるためのルート
大学を卒業後に看護師を目指す場合は、主に以下の2つのルートがあります。
- 看護大学への編入(3年次編入など)
- 看護大学院への進学(修士課程)
看護大学への編入は、最短で3年間で看護師資格を取得できるルートです。看護大学院への進学は、より高度な専門知識や研究能力を身につけたい方におすすめです。
ルート | 修業年限 | 特徴 |
---|---|---|
看護大学編入 | 3年 | 看護師資格取得に特化したカリキュラム |
看護大学院 | 2年(修士課程) | 高度な専門知識や研究能力を養う |
大学院修了後は、診療看護師(NP)の資格取得を目指すことも可能です。



診療看護師になるには、大学院の修了が条件になります。
中卒で看護師を目指すルートと注意点
中学校卒業後、すぐに看護師になることはできません。まずは高校に進学して看護師養成課程のある学校へ進むか、准看護師の資格を取得する必要があります。中卒から看護師を目指すルートは以下のとおりです。
- 准看護師養成所(2年制)を卒業し、准看護師免許を取得
- 看護師養成所(専門学校または大学)の進学コース(3年制)に進学
- 看護師国家試験に合格し、看護師免許を取得
≫正看護師と准看護師の違い5選!給料や役割、就業先の特徴を徹底比較
中卒の場合は、まず准看護師として実務経験を積みながら、看護師資格取得を目指すことになります。ただし、准看護師から看護師になるには、一定の実務経験が必要となる場合があるため、事前に確認しておきましょう。
看護師の学歴が給料に与える影響


看護師の給料は、学歴によって差が生じるのが現状です。学歴と給料の関係について、以下の項目で解説します。
- 大卒と専門卒の給与を比較
- 学歴以外に給与を左右する要素
- 給料アップを目指すためにはキャリアアップと資格取得が重要
大卒と専門卒の給与を比較
一般的に、看護師の初任給は大卒の方が専門卒よりも高い傾向にあります。しかし、その差は決して大きくありません。大卒と専門卒の初任給の差は8,000円程度であるというデータもあります。日本看護協会による調査をもとに、以下の表に最終学歴別の給料を比較しています。
最終学歴 | 基本給与額 | 税込給与総額 |
---|---|---|
専門卒(3年課程) | 204,950円 | 266,558円 |
大学卒 | 210,963円 | 274,752円 |
上記の表からもわかるように、初任給に差はあるものの、生活水準に影響するほどの大きな差はありません。



重要なのは学歴よりも、その後のキャリアアップや経験年数です。
学歴以外に給与を左右する要素
看護師の給料は、学歴だけでなく、さまざまな要素によって左右されます。主な要素としては、以下の4つが挙げられます。
- 経験年数
- 看護師としての経験年数が長ければ長いほど、給料は上がっていきます。これは、経験を通じて得られる知識やスキルが評価されるためです。
- 役職
- 看護師長や主任などの役職に就くと、役職手当が支給されるため、給料が上がります。
- 資格
- 専門看護師や認定看護師などの資格を取得すると、資格手当が支給されるため、給料が上がります。
- 勤務先
- 大学病院や総合病院などの規模の大きな病院は、給料が高い傾向にあります。夜勤手当や残業手当なども給与に影響します。
≫【厳選】看護師の給料が高い職場5選!職場の特徴や平均年収を徹底比較
これらの要素を考慮すると、学歴による給与の差はあくまで初期段階での差であり、その後の努力次第で十分に挽回可能であることがわかります。
給料アップを目指すためにはキャリアアップと資格取得が重要
看護師として給与アップを目指すためには、キャリアアップと資格取得が重要な戦略となります。
- キャリアアップ
- 認定看護師や専門看護師といった専門性の高い資格を取得することで、キャリアアップを目指すことができます。これらの資格は、特定の分野における高度な知識やスキルを証明するものであり、給与アップに繋がりやすいです。
- 資格取得
- 専門性を高めるための認定看護師や専門看護師以外にも、ケアマネージャーや呼吸療法認定士など、様々な資格があります。これらの資格を取得することで、自身のスキルアップに繋がり、給与アップの可能性も広がります。
≫【ジャンル別】看護師のキャリアアップに有利な資格20選!取得のポイントも解説
積極的に研修やセミナーに参加し、スキルアップを図ることも重要です。最新の医療知識や技術を習得することで、より高度な看護を提供できるようになり、給与にも反映される可能性があります。



看護師の給与は、学歴だけでなく個人の努力やスキルアップによって大きく変わります。積極的にキャリアアップと資格取得を目指し、自身の市場価値を高めていきましょう。
看護師の学歴がキャリアパスに与える影響


看護師として働くなかで、キャリアアップは重要なモチベーションの一つです。しかし、高卒や専門卒でもキャリアアップできるのか、疑問を持つ人もいるでしょう。学歴が看護師のキャリアパスに与える影響について、具体的な例を交えながら解説します。
- 学歴がキャリアに与える影響
- 学歴別のキャリアパス例
- 学歴に関係なくキャリアアップする方法
学歴がキャリアに与える影響
学歴は、看護師のキャリアにいくつかの影響を与える可能性があります。具体的には、以下の3つの側面が挙げられます。
- 昇進
- 一般的に、大卒以上の学歴を持つ看護師は専門知識や研究能力が高いと評価されやすく、管理職やリーダーなどの役職に昇進しやすい傾向があります。
- 専門分野
- 特定の専門分野(がん看護、精神看護など)に進むためには、専門的な知識やスキルが求められます。大学院で修士号や博士号を取得することで、より高度な専門知識を習得し、専門看護師や認定看護師といった専門資格を取得しやすくなります。
- 研究
- 看護研究に携わるためには、研究能力が不可欠です。大学院で研究方法を学び、論文を発表するなどの経験を積むことで、研究者としてのキャリアを築くことができます。
≫診療看護師(NP)になるには?役割やメリット、給料事情を解説
ただし、すべての職場が学歴を重視するわけではありません。経験年数やスキル、実績なども重要な要素とする職場もあります。学歴に関係なく、努力次第でキャリアアップは可能です。
学歴別のキャリアパス例
学歴によって、目指せるキャリアパスには違いがあります。以下の表に、学歴別のキャリアパス例を紹介します。
学歴 | キャリアパス例 | 詳細 |
---|---|---|
高卒・専門卒 | 臨床看護師・認定看護師 | 病棟や外来で患者さんのケアを行う。経験を積んで、主任や師長などの管理職を目指すことも可能。 |
大学卒 | 専門看護師 | 特定の専門分野(がん看護、精神看護など)の知識・スキルを深め、高度な看護を提供する。 |
大学院卒 | 看護教員・研究者・診療看護師 | 大学や専門学校で看護師の育成に携わる。研究活動を通じて、看護学の発展に貢献する。 |
≫認定看護師と専門看護師の違いを徹底比較!役割や働き方、給与を解説
これらのキャリアパスはあくまで一例です。自身の興味や適性、キャリア目標に合わせて、様々な選択肢があります。
学歴に関係なくキャリアアップする方法
高学歴ではなくても、取り組みしだいで理想とするキャリアは実現可能です。重要な要素として、以下の3点が挙げられます。
- スキルアップ
- 認定看護師や専門看護師などの資格取得を目指したり、研修やセミナーに参加したりすることで、専門知識やスキルを向上させることができます。
- 経験
- 日々の業務に真摯に取り組み、様々な経験を積むことで、看護師としてのスキルを高めることができます。
- 積極性
- 学会発表や研究活動に積極的に参加したり、チームリーダーや委員会活動に積極的に関わったりすることで、リーダーシップやマネジメント能力を磨くことができます。
これらの要素を意識することで、学歴に関係なく、看護師として大きく成長し、キャリアアップを実現することができます。



看護師のキャリア形成を成功させるためには、具体的なロードマップを描くことも重要です。
看護師が学歴コンプレックスを乗り越える方法


看護師として働くなかで、「あの人は大卒だから、私よりも評価されているのかも…」と、学歴コンプレックスを抱える看護師は少なくありません。学歴はあくまで一つの要素です。学歴コンプレックスを乗り越え、自身の強みを見つける方法を以下の手順で解説します。
- 学歴コンプレックスの原因と向き合い方
- 看護師としての強みを見つける
- スキルアップで自信をつける
- 周りのサポートを活用する
学歴コンプレックスの原因と向き合い方
学歴コンプレックスを抱くきっかけは人それぞれですが、多くの場合、以下のような要因が考えられます。
- 周囲との比較
- 同僚や先輩看護師の学歴が自分より高いと感じ、劣等感を抱きます。実際に、同僚が自分より先に昇進した場合に、強く感じやすいです。
- 昇進・キャリアへの不安
- 自身の学歴が低いと、昇進やキャリアアップが難しいのではないかと漠然と不安になります。
- 過去の経験
- 過去の受験失敗や、学歴による差別的な扱いを受けた経験から、学歴にこだわり続けてしまいます。



「⚪︎⚪︎学校を出た看護師はみんな使えないね」などと、学歴差別をする看護師さんを私も多く見てきました。
学歴コンプレックスを克服するためには、まず自分の感情を認め、原因を理解することが大切です。具体的には、以下の方法を試してみましょう。
- 自己肯定感を高める
- 自分の良いところ、できることを書き出し、客観的に評価しましょう。
- 価値観を見直す
- 学歴だけでなく、看護師としてのスキル、経験、人間性など、自分の価値を再認識しましょう。
- 完璧主義を手放す
- 完璧な人間などいないということを理解することが大切です。自分の弱点を受け入れ、成長の糧としましょう。
看護師としての強みを見つける
看護師には患者の心に寄り添う共感力、的確な判断力、チーム医療を円滑に進めるコミュニケーション能力など、様々なスキルが求められます。学歴コンプレックスに囚われず、自分の強みを見つけ、磨くことに注力しましょう。例えば、以下の能力が挙げられます。
- 患者とのコミュニケーション能力
- 患者さんの不安や苦痛を理解し、安心感を与えることができます。
- 観察力
- 患者さんのわずかな変化に気づき、早期対応につなげることができます。
- チームワーク
- 多職種と連携し、患者さんにとって最適な医療を提供できます。
- 学習意欲
- 常に新しい知識や技術を学び、自己研鑽に励むことができます。
看護師としての強みは、日々の業務の中で意識することでさらに伸ばすことができます。患者からの「ありがとう」の言葉や同僚からの信頼は、学歴コンプレックスを吹き飛ばすほどの自信を与えてくれるでしょう。



やはり看護は心が大事です。真面目に仕事に取り組み、患者さんからの信頼を得ることが何よりも重要です。
スキルアップで自信をつける
学歴コンプレックスを克服し、自信をつけるためには、スキルアップが効果的です。積極的に研修やセミナーに参加したり、資格取得を目指したりすることで、知識や技術を向上させることができます。スキルアップは、自己肯定感を高めるだけでなく、キャリアアップにもつながります。主な資格の例は、以下のとおりです。
- 認定看護師・専門看護師
- 特定の看護分野において、熟練した看護技術と知識を用いて、質の高い看護を提供できることを証明する資格です。
- ケアマネジャー
- 介護保険制度におけるケアプラン作成の専門家です。
- 医療英語
- 外国人患者さんとのコミュニケーションを円滑にするための語学力です。
これらの資格取得に向けて学習することで、学歴に関係なく、専門性を高めることが可能です。専門看護師や認定看護師など、さらに上の資格を目指すことも有効です。
周りのサポートを活用する
学歴コンプレックスは一人で抱え込まず、周りの人に相談することも大切です。同僚や先輩看護師、家族、友人など、信頼できる人に悩みを打ち明けることで、気持ちが楽になることがあります。
病院によっては、キャリア相談窓口やメンター制度などが設けられている場合もあるため、積極的に活用してみましょう。誰かに話を聞いてもらうだけでも、気持ちが整理され、前向きな気持ちになれるはずです。



相談できる環境を作ることは、学歴コンプレックスだけでなく、様々な悩みを抱える看護師にとって、非常に重要なことです。
サポートの種類 | 詳細 | メリット |
---|---|---|
同僚・先輩看護師との相談 | 日々の業務で感じていることや、キャリアに関する悩みを共有する。 | 共感を得られたり、具体的なアドバイスをもらえたりする。 |
キャリア相談窓口 | 病院内のキャリアコンサルタントに、キャリアプランやスキルアップについて相談する。 | 客観的な視点からアドバイスをもらえ、キャリア形成のヒントが得られる。 |
メンター制度 | 経験豊富な先輩看護師が、後輩看護師の育成をサポートする制度。 | ロールモデルとなる存在から学び、成長を促進できる。 |
就職や転職における看護師の学歴フィルターの実態


看護師として就職や転職を考える際、学歴が選考に影響するのかどうかは気になるポイントです。看護師の就職・転職市場における学歴フィルターの実態、学歴以外に重視されるスキルや経験、面接対策について解説します。
- 就職・転職における学歴フィルターの有無
- 学歴よりも重視されるスキル・経験
- 面接対策
就職・転職における学歴フィルターの有無
結論から言えば、看護師の就職や転職において、学歴フィルターが全くないとは言い切れません。しかし、他の業界に比べると、学歴よりも個人の能力や経験が重視される傾向にあります。
- 新卒採用
- 大規模病院や大学病院など、教育体制が整っている病院では、大卒看護師を積極的に採用する傾向があります。これは、大卒看護師の持つ研究能力や論理的思考力を期待するからです。
- 中途採用(転職)
- 転職の場合は、学歴よりも実務経験やスキルが重視されます。即戦力となる人材を求めているため、過去の経験や実績をアピールすることが重要です。
上記はあくまで一般的な傾向であり、何を重視するかは病院の方針や募集要項によって異なります。応募を検討している病院がある場合は、事前に情報を収集し、確認することをおすすめします。
学歴よりも重視されるスキル・経験
看護師の採用選考では、学歴だけでなく、以下のようなスキルや経験が重視されます。
- コミュニケーション能力
- 患者や他の医療スタッフとの円滑なコミュニケーションは、看護師にとって不可欠なスキルです。
- 臨床経験
- 実際の臨床現場での経験は、即戦力として期待される上で重要な要素です。
- 専門知識・スキル
- 特定の分野(救急、ICU、手術室など)における専門知識やスキルは、高く評価されます。
- 資格
- 認定看護師や専門看護師などの資格は、専門性の高さを証明する上で有利に働きます。
- 適応力
- 変化の激しい医療現場において、柔軟に対応できる適応力は重要な資質です。
- 問題解決能力
- 患者の状態を的確に把握し、適切な判断を下せる問題解決能力は、看護師にとって不可欠です。
- 学習意欲
- 常に新しい知識や技術を学び続ける意欲は、看護師としての成長に繋がります。



これらのスキルや経験は、学歴より重視されるポイントです。面接や書類選考で積極的にアピールしましょう。
面接対策
学歴に自信がない場合でも、面接で十分に自己アピールすることで、採用の可能性を高めることができます。以下のポイントを参考に、面接対策を行いましょう。
- 自己分析を徹底する
- 自分の強みや弱み、経験、スキルなどを客観的に分析し、言葉で説明できるように準備しましょう。
- 具体的なエピソードを準備する
- 過去の経験に基づいた具体的なエピソードを交えながら、自分のスキルや能力をアピールしましょう。
- 志望動機を明確にする
- なぜその病院で働きたいのか、看護師としてどのような貢献をしたいのか、明確な志望動機を伝えましょう。
- 逆質問を準備する
- 面接の最後に逆質問をする機会があれば、積極的に質問しましょう。病院の理念や看護方針、教育体制などについて質問することで、入職意欲の高さをアピールできます。
- 熱意と誠意を伝える
- 面接官に、看護師としての熱意と誠意を伝えましょう。
≫【看護師の面接対策】よくある質問と答え方のポイントを徹底解説
学歴はあくまで一つの要素に過ぎません。自信を持って、自分の魅力を最大限にアピールすることが、就職・転職成功への鍵となります。
看護師が高学歴を活かす方法


高学歴の看護師のなかには、せっかく大学まで出たのに、普通の看護師の仕事だけではもったいないと感じる人もいるでしょう。高学歴の場合、ほかの看護師にはない強みがあり、それを活かせるキャリアパスも豊富に存在します。
ここでは、高学歴看護師の強みと、その才能を活かす方法について解説します。
- 高学歴看護師の強み
- 高学歴を活かせるキャリアパス
- 専門性を活かして特定分野のエキスパートになる
高学歴看護師の強み
高学歴看護師の強みとして、まず挙げられるのが論理的思考力と研究能力です。大学や大学院での学習を通して、論文を読んだり研究に取り組んだりすることで、物事を深く掘り下げて考え、エビデンスに基づいた判断をする能力が培われています。
これらの能力は、日々の看護業務においても、患者の状態を的確に把握し、最適なケアを提供するために役立ちます。具体的には、以下の点が強みとして挙げられます。
- 情報収集力と分析力
- 論文や文献を読み解き、必要な情報を効率的に収集し、分析する能力
- 問題解決能力
- 複雑な問題に直面した際に、論理的に原因を分析し、解決策を見つけ出す能力
- 批判的思考力
- 既存の知識や方法を鵜呑みにせず、批判的な視点を持って検証し、改善点を見つけ出す能力
高学歴を活かせるキャリアパス
高学歴看護師は、その強みを活かして様々なキャリアパスを選択することができます。
キャリアパス | 仕事内容 | 活かせる強み |
---|---|---|
研究看護師 | 臨床現場での疑問や課題を研究テーマとして探求し、研究計画の立案、データ収集、分析、論文発表などを行う。 | 論理的思考力 研究能力 情報収集力 分析力 |
看護教員 | 看護学生に対して、看護の知識や技術を教育する。 | 論理的思考力 教育スキル コミュニケーション能力 |
国際看護師 | 海外の医療機関や国際機関で、看護活動を行う。 | 語学力 異文化理解力 適応力 |
研究看護師としてエビデンスに基づいた看護を追求する道や、看護教員として次世代の看護師を育成する道があります。



国際看護師としてグローバルな視点から医療に貢献するのも大きなやりがいです。
自身の興味や関心、そして強みを活かせるキャリアパスを選択することで、より充実した看護師人生を送ることができるでしょう。
専門性を活かして特定分野のエキスパートになる
高学歴看護師は、特定の分野を深く学び、専門性を高めることで、その分野のエキスパートとして活躍することができます。がん看護、精神看護、救急看護など、特定の分野に特化した認定看護師や専門看護師の資格を取得し、高度な知識とスキルを活かして患者のケアやチーム医療に貢献することができます。
看護師のキャリアパスは、選択する専門分野によって大きく異なります。自身の強みと興味を見極め、戦略的にキャリアを形成していくことが重要です。専門性を高めることで、以下のようなメリットがあります。
- 高度な知識とスキル
- 専門分野に関する深い知識と、高度な看護技術を習得できる。
- キャリアアップ
- 専門看護師や診療看護師の資格を取得することで、キャリアアップにつながる。
- 給与アップ
- 専門性の高い看護師は、給与面でも優遇されることが多い。
高学歴を活かして専門性を高め、特定分野のエキスパートとして活躍することは、患者への貢献だけでなく、自身のキャリアアップにもつながります。
看護師の学歴に関するよくある質問


看護師の学歴に関して、多くの人が抱きやすい疑問をQ&A形式で解説します。よくある質問は以下のとおりです。
- 大学病院で働けるのは大卒看護師だけ?
- 大卒じゃないと働けない職場はある?
- 専門卒でも大卒になる方法はある?
- 一般大学卒の場合は大卒看護師と同じ扱いになる?
大学病院で働けるのは大卒看護師だけ?
必ずしも大卒だけ採用するとは限りません。大学病院によっては、専門卒の看護師も多く活躍しています。ただし、大卒の方が、教育体制やキャリアアップの機会に恵まれている可能性はあります。事実、大学病院の看護師長や看護部長は、その大学卒の看護師が多い傾向にあります。
将来的に専門看護師や診療看護師を目指す場合、大学院への進学が必要となるため、大卒の資格が有利になることがあります。
≫【看護師必見!】大学病院での年収と給与事情とは?|年収アップの秘訣も解説
大卒じゃないと働けない職場はある?
ほとんどの病院やクリニックでは、学歴による明確な制限はありません。しかし、研究機関や大学の教員など、特定の専門分野においては、大卒以上の学歴が必須となる場合があります。管理職への昇進の条件として、大卒以上の学歴が求められるケースもあります。
看護師としてできる仕事や資格の内容は大卒看護師も専門卒看護師も変わりません。学校で学ぶ年数は大学が4年、専門学校が3年と異なり、卒業後は同じ新人看護師として活躍します。



初任給も大卒の方が7〜8000円高く設定されるケースが多いですが、学歴に関係なく一律の金額で設定する病院もあります。
専門卒でも大卒になる方法はある?
専門卒の看護師が学士の学位を取得する方法はいくつかあります。主な3つの方法を、以下で紹介します。
- 看護大学への編入
- 3年制の看護専門学校を卒業後、看護大学の3年次に編入する方法です。2年間大学で学ぶことで、学士の学位を取得できます。
- 放送大学の活用
- 放送大学は、働きながらでも学べる通信制の大学です。看護師として働きながら、学士の学位取得を目指せます。
- 大学改革支援・学位授与機構の活用
- 看護師としての実務経験や研修実績を評価してもらい、学士の学位を取得する方法です。
自身のライフスタイルや目標に合わせて、最適な方法を選びましょう。



私のように過去に一般大学を卒業している場合は、取得すべき単位数が少なく済む場合があります。
一般大学卒の場合は大卒看護師と同じ扱いになる?
一般大学を卒業後、専門学校で看護師資格を取得した場合、大卒看護師として扱われることは少ないです。看護師の「大卒」とは、あくまで看護領域で学士を取得した場合を指すからです。まれに大卒と同等の待遇で採用してくれる職場もありますが、給与やキャリアパスにおいては看護系の大学を卒業した看護師とは異なる場合があります。



私も色々な職場に問い合わせたことがありますが、ほぼすべての病院・施設では「専門卒」の扱いになるとの返答でした。
看護系の大学では、専門科目をより深く学ぶことができるため、特定の分野においては知識やスキルに差が出ることがあります。しかし、実務経験を積むことで、これらの差は埋めることができます。
まとめ


この記事では看護師の学歴について、給料やキャリアへの影響や就職における学歴フィルターなど、網羅的に解説しました。
最終学歴によって給与やキャリアパスに差が生じる可能性はありますが、経験年数、役職、資格、そして何よりも看護師としてのスキルや経験が重要です。学歴コンプレックスを抱える方も、スキルアップや周りのサポートを活用することで、自信を持って活躍できます。
高学歴の方は、その強みを活かして研究、教育、国際看護など、より専門的な分野で活躍することも可能です。学歴に関係なく、すべての看護師がそれぞれの強みを活かし、スキルアップを続けることで、患者さんに寄り添い、質の高い看護を提供することで輝けます。看護師として成長し続けるためには、常に学び続ける姿勢が大切です。



看護師の世界において学歴は一つの要素に過ぎず、それだけで全てが決まるわけではありません。
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