「看護師免許だけで保健室の先生になれるの?」
実はこの疑問、多くの看護師さんが一度は気にするテーマです。
本記事では、現役看護師のキャリアを持ちながら、ライターとして看護師に関する悩みを数多く扱ってきた私「ryanta73」が、養護教諭免許の取得方法や、看護師免許のみで目指せる“学校看護師”の働き方、特別免許状を使ったルートまで、現場目線で詳しく解説します。

公立・私立で異なる採用試験のポイントや、医療的ケア児支援で活きる専門性、転職成功者のリアルな事例もご紹介。
「子どもに関わる仕事がしたい」「働き方を変えたい」と考えている方にとって、今日からキャリアを動かすきっかけになる内容です。
保健室の先生(養護教諭)とは何か


「保健室の先生」は学校現場で一般的に用いられる呼称で、正式な職名は「養護教諭」です。
養護教諭は、教育職員免許法に基づく教員免許状を有し、児童生徒の心身の健康保持・増進を図る専門職として学校保健活動を担います。学校保健安全法の規定により、学校には養護教諭を置くことが努力義務とされ、多くの公立・私立校で配置が進められています。
- 養護教諭の役割と業務内容
- 学校保健における養護教諭の位置づけ
養護教諭の役割と業務内容
養護教諭は、病気・けがへの応急対応だけでなく、心のケアや健康教育、感染症対策まで幅広い業務を担当します。具体的には次のとおりです。
業務区分 | 主な内容 | 根拠・ガイドライン |
健康相談・応急手当 | けがや急病の初期対応、医療機関受診の判断、保護者連絡 | 学校保健安全法施行規則解説 |
健康診断の計画・実施 | 身長体重測定、視力・聴力検査、寄生虫卵検査などの年間計画立案と実施 | 学校保健統計調査 |
保健教育 | 学級担任や教科担当と連携した保健指導、性教育、生活習慣病予防教育 | 文部科学省:学校における健康教育の充実 |
感染症予防・管理 | 感染症発生時の対応マニュアル整備、保健だよりによる情報提供 | 厚生労働省:学校における感染症対策 |
メンタルヘルス対応 | ストレスチェック、スクールカウンセラーとの連携、保護者・教職員への助言 | 文部科学省:児童生徒のメンタルヘルス対策 |
医療的ケア児支援 | たんの吸引・経管栄養などの医療的ケア、医師・看護師・保護者との連携 | 厚生労働省・文部科学省:医療的ケア児支援ガイドライン |
保健室経営 | 備品・薬品の管理、保健室利用の年間計画、校内保健委員会の運営 | 学校保健安全法施行規則 |
看護師と異なる点
養護教諭は、教員として教育的視点から児童生徒の成長を支援する点が特徴です。看護師が医療機関で治療行為を主とするのに対し、養護教諭は学校保健計画の立案や健康教育の授業実施など教育活動に深く関わります。



それぞれ活躍する場や求められる役割が全く違うということです。
学校保健における養護教諭の位置づけ
「学校保健安全法第8条」では、校長が学校保健計画を策定し、養護教諭はその実施の中心的役割を果たすことが規定されています。養護教諭は教頭や学級担任、学校医・学校歯科医・薬剤師と構成する「学校保健委員会」の事務局としても機能し、校内外の保健資源を調整・活用して健康教育を推進します。



医療職のなかで最も児童と密接に関わる存在であることからも、その重要性は高いです。
近年は、障害のある児童生徒や医療的ケア児の在籍が増える中で、看護師資格を持つ養護教諭や養護助教諭が配置されるケースも増加しており(文部科学省「令和4年度 特別支援教育資料」)、チーム学校の一員として多職種連携が求められています。
看護師免許のみでは保健室の先生になれないのか


結論から言うと、原則として看護師免許だけでは「保健室の先生」と呼ばれる養護教諭にはなれません。学校で養護教諭として正式に勤務するには、教員免許法で定められた「養護教諭免許状」を取得する必要があるためです(教育職員免許法 第5条)【出典】教育職員免許法。
- 養護教諭免許の取得方法
- 特別免許状制度について
養護教諭免許の取得方法
養護教諭免許状には「一種」「二種」「専修」の3種類があり、取得ルートは大きく次の3通りに分けられます。
免許の種類 | 主な取得ルート | 必要履修単位数(目安) | 学位要件 |
養護教諭一種免許状 | 大学(4年制)で所定科目を履修 | 約74単位 | 学士 |
養護教諭二種免許状 | 短期大学・専門職大学等で所定科目を履修 | 約60単位 | 短期大学士 |
養護教諭専修免許状 | 大学院修士課程で専門科目を履修 | 一種免許+大学院科目 | 修士 |
看護師免許をすでに持っている場合でも、大学や短大の「養護教諭養成課程」に編入・科目履修生として入学し、上記の必修科目をクリアする必要があります。



なお、看護大学出身者であれば一部科目が免除されるケースも多く、最短2年程度で取得可能な例もあります。
教員資格認定試験というルート
文部科学省が実施する「教員資格認定試験」に合格すれば、大学等に在籍しなくても免許状を申請できます。ただし、試験範囲が広く難易度も高いため、看護師からの転身では養成課程を経るルートが一般的です。



「NITS 独立行政法人教職員支援機構」の調査によると、令和6年度の教員資格認定試験の合格率は保育園が「12.5%」小学校が「24.0%」高等学校が「63.5%」です。
特別免許状制度について
各都道府県教育委員会は「特別免許状」を発行することで、教員免許状を持たない専門職を学校に任用できる仕組みを設けています。(教育職員免許法 第5条第1項第4号)【出典】教育職員免許法
看護師の場合、医療的ケア児が在籍する特別支援学校などで高度な医療行為が必要と判断された際に、都道府県教育委員会が特別免許状を発行し、養護教諭として任用するケースがあります。ただし、以下の制約がある点に注意が必要です。
- 発行は期間限定(概ね3年以内)
- 勤務校・業務が限定的に指定される
- 更新・再発行には業務実績や研修受講が求められる



長期的に養護教諭としてキャリアを築くなら、通常の免許状取得が望ましいといえます。
以上のように、看護師免許のみで保健室の先生になる道はゼロではないものの、正規採用や長期就業を目指すなら養護教諭免許の取得が不可欠です。
看護師免許のみで保健室の先生になる方法


「保健室の先生=養護教諭」というイメージがありますが、看護師免許しか持っていない人でも学校現場で児童生徒の健康を支えることは可能です。ここでは以下の3ルートを詳しく解説します。
- 学校看護師(非常勤)という選択肢
- 養護教諭の臨時免許での採用
- 看護師から養護教諭免許を取得する方法
学校看護師(非常勤)という選択肢
特別支援学校や医療的ケア児が在籍する公立小・中・高等学校では、「学校看護師非常勤職員」を独自に採用している自治体があります。養護教諭免許がなくても応募でき、看護師としての臨床経験が評価されるのが特徴です。
自治体例 | 勤務形態 | 主な業務 | 応募要件 |
東京都(特別支援学校) | 週3〜5日・非常勤 | 医療的ケア・急変時対応・保健管理 | 看護師免許、臨床経験3年以上 |
横浜市(特別支援学校) | 週4日以内・会計年度任用職員 | 痰吸引・経管栄養などの医療的ケア | 看護師免許、実務経験不問 |



募集情報は各教育委員会のサイトで随時更新されるため、定期的な確認が欠かせません。
非常勤とはいえ、養護教諭や教職員と連携して保健室業務を行うため、児童生徒の発達理解・教育的配慮を学ぶ姿勢が求められます。
養護教諭の臨時免許での採用
看護師としての実務経験が豊富で、かつ地域で養護教諭が不足している場合、都道府県教育委員会が「臨時免許状(養護教諭)」を授与し、保健室の先生として採用するケースがあります。
臨時免許状は通常、有効期間3年以内・特定校種限定で発行され、在職しながら所定の研修や単位取得を行い、本免許状を目指す流れになります。
- 発行要件
- その地域で養護教諭を充足できない事情があること
- 必要書類
- 履歴書・看護師免許証写し・健康診断書 など
- 更新・延長
- 教育委員会が必要と認めた場合、最長で5年まで延長可
制度の詳細は文部科学省の「臨時免許状・特別免許状制度の概要」にまとめられています。



自治体独自の基準もあるため、勤務を希望する都道府県の教育委員会へ直接問い合わせることが重要です。
看護師から養護教諭免許を取得する方法
将来的に常勤の養護教諭として働くなら、正規の教員免許状を取得するのが最も確実です。看護師が養護教諭免許を取る主なルートは次の3つです。
取得ルート | 概要 | 修業年限 | 費用目安 | ポイント |
大学編入(学士課程) | 看護系短大・専門卒→養護教諭養成課程の大学3年次に編入 | 2年 | 約200〜300万円 | 一種免許状を取得可能 |
大学通信教育 | 働きながら通信制大学で必要単位を履修 | 2〜3年 | 約80〜150万円 | スクーリング日程の調整が鍵 |
養護教諭特別別科 | 看護師資格保有者向け1年制課程(昼間部) | 1年 | 約100〜180万円 | 二種免許状を取得後、経験年数で一種に上進可 |
具体的な開講校として、通信教育なら明星大学通信教育部「養護教諭コース」、養護教諭特別別科なら東京家政大学「養護教諭特別別科」などが代表的です。
単位修得後は、教育職員免許法施行規則に従って各都道府県教育委員会へ免許状授与申請を行います。



申請に必要な書類や手数料は自治体ごとに異なるため、要確認です。
看護師経験は採用試験の面接や実技(心肺蘇生・包帯法など)で高く評価される傾向にあります。現職でのキャリアを活かすためにも、臨床で得た知識・技能を教育の文脈で説明できるよう準備しましょう。
保健室の先生の採用条件と試験内容


保健室の先生(養護教諭)として働くには、一定の資格や経験が求められるほか、勤務先によって採用試験の内容や条件が大きく異なります。特に、公立・私立での採用基準の違いや、看護師からの転職で活用できる優遇制度など、知っておくべきポイントは多数です。ここでは、保健室の先生になるための基本的な採用条件と、試験内容の概要について詳しく解説します。
- 公立学校の採用試験について
- 私立学校での採用条件
- 看護師経験者の優遇制度
公立学校の採用試験について
公立学校で養護教諭(保健室の先生)として働くには、都道府県・政令指定都市教育委員会が実施する教員採用試験に合格する必要があります。受験資格として、まず養護教諭一種または二種免許状の取得(取得見込みを含む)が必須です。
試験は自治体ごとに内容が異なりますが、主に以下の流れで実施されます。
主な試験フロー(例:東京都)
試験区分 | 内容 | 配点の目安 |
一次試験 | 教職教養・一般教養・専門(養護)筆記試験 | 約40〜50% |
二次試験 | 個人面接・集団討論・場面指導・実技(応急処置等) | 約30〜40% |
三次試験 | 健康診断・適性検査・書類審査 | 約10〜20% |
筆記では保健管理・保健教育・応急処置など養護教諭の専門知識が問われ、面接では児童生徒や教職員との連携方法、健康危機管理に対する姿勢などが評価されます。



詳細は東京都教育委員会の募集要項を参考にしてください。
私立学校での採用条件
私立学校の場合、各学校法人が独自に採用試験を実施します。一般的には養護教諭免許の取得が前提ですが、看護師免許のみを所持し、将来的に養護教諭免許取得を約束する形で採用されるケースも見られます。試験は書類選考・面接・実技(心肺蘇生やケガの対応)などが中心で、公立ほど筆記重視ではないことが多い点が特徴です。



私立学校の求人は学校法人の公式サイトのほか、私学協会や転職エージェント経由で公開されます。
公益財団法人日本私立学校振興・共済事業団の求人検索ページでも養護教諭の募集情報が確認できます。(日本私立学校振興・共済事業団)
看護師経験者の優遇制度
近年、医療的ケア児の在籍増加や学校における感染症対策の強化を背景に、看護師経験を持つ受験者を優遇する自治体が増えています。具体的には、以下のような制度です。
- 社会人特別選考枠(実務経験3年以上など)
- 第一次試験の一部免除(教養試験のみ免除 等)
- 加点制度(看護師資格保持+実務年数で得点加算)
文部科学省が定める特別免許状や臨時免許状制度を活用し、免許不足を補いながら採用する事例もあります(制度概要:文部科学省 教員免許特例制度)。



こうした優遇策は自治体ごとに要件が異なるため、最新の募集要項を必ず確認しましょう。
看護師免許を活かせる保健室の先生の仕事


看護師免許を持つ保健室の先生は、専門的な医療知識と臨床経験を軸に学校保健の質を大きく高めることができます。ここでは、保健室の先生として看護師免許を活かせる5つの点について解説します。
- 医療的ケア児対応での看護師の強み
- 健康管理・慢性疾患対応での専門性
- けが・急病時の一次救急対応
- 予防教育・健康教育の企画運営
- 保護者・多職種との連携
医療的ケア児対応での看護師の強み
近年は医療的ケア児の在籍数が増加しており、学校現場でも経管栄養や気管吸引などの医療行為を安全に実施できる人材が求められています。
看護師は臨床現場で培った手技やアセスメント力をそのまま活かし、児童生徒の状態変化を的確に把握しながらケアの提供が可能です。また、保護者や主治医との連携計画を作成する際にも看護用語で情報共有ができるため、調整役としても大きな強みを発揮します。



児童生徒の安心・安全を守りながら、教育活動を円滑に進める上で不可欠な存在と言えるでしょう。
文部科学省の「学校における医療的ケアの実施に関するガイドライン」では、医行為の安全管理体制に看護職の参画が推奨されています。
健康管理・慢性疾患対応での専門性
小児糖尿病、喘息、アトピー性皮膚炎など慢性疾患を抱える児童生徒は少なくありません。看護師は投薬管理やセルフケア指導の経験を持ち、病態の理解を前提に個別の健康管理計画を作成できます。特に低血糖時の対応やピークフロー測定など専門的な処置が必要な場面で即戦力となる存在です。
学校保健研究「1型糖尿病の中・高校生における学校生活の充実に関する心理社会的要因」にもあるように、教職員への啓発や緊急時対応マニュアルの整備には看護師の知識が欠かせません。
けが・急病時の一次救急対応
運動会や部活動中の転倒・骨折、教室での急な体調不良など、学校では毎日多様な事故が発生します。看護師はBLS(一次救命処置)や外傷処置に関する標準手順を熟知しており、迅速な評価と初期対応で重症化を防ぐことができます。



厚生労働省「救急蘇生法の指針」でも、現場での一次救急の重要性が示されています。
予防教育・健康教育の企画運営
けがや疾病を未然に防ぐためには、日頃の生活習慣を改善するヘルスプロモーションが欠かせません。看護師は生活指導に加え、感染症対策や性教育、メンタルヘルスなど幅広いテーマで保健指導を計画・実施できます。
エビデンスに基づく看護研究の知識を活かし、アンケート分析や評価まで行うことで、児童生徒の健康意識を継続的に高められます。
保護者・多職種との連携
学校医、スクールカウンセラー、特別支援コーディネーターといった多職種とのチーム連携は、児童生徒の健康を包括的に支える上で不可欠です。看護師は医療・福祉機関とのネットワークを持ち、専門用語を翻訳して教員や保護者にわかりやすく伝える橋渡し役になります。
退院後の在宅ケア計画や福祉サービスの申請サポートなど、医療ソーシャルワーカー的な支援も行えます。
主な業務 | 看護師として活かせるスキル | 養護教諭との相乗効果 |
医療的ケア(経管栄養・気管吸引など) | 手技の正確性、バイタルサインの観察 | 個別の教育的配慮を加えたケア計画の作成 |
慢性疾患管理 | 病態生理の理解、服薬・インスリン管理 | 学習活動への参加方法の調整 |
応急処置・救命 | BLS・外傷処置の実務経験 | 事故再発防止の安全教育 |
健康教育・保健指導 | エビデンスを用いた教育資料の作成 | 学習指導要領と連動した授業展開 |
多職種連携・保護者支援 | 医療機関連携、カンファレンス運営 | 学校全体の支援体制の構築 |
看護師免許のみの人が保健室で働く実例


実際に、看護師免許だけで保健室勤務を経験している方も一定数存在しています。ここでは、看護師免許のみで保健室に関わった2名のリアルな事例をご紹介します。
- 1人目:学校看護師として働いていたAさん
- 2人目:看護師から養護教諭へ転身したBさん



実際にクラウドソーシングを通じて寄せられた生の声を紹介するので、かなり参考になります。
1人目:学校看護師として働いていたAさん
50代のAさんは、正看護師として20年以上病院で勤務していました。子育も一段落し、体力的にももっとプライベートとバランスの取れる働き方を探していました。そんなとき、地元の保健所の掲示板で「学校看護師(非常勤)」の求人を見つけたのがきっかけです。
勤務先は市内の公立中学校で、週2回の勤務でした。養護教諭の先生と連携しながら、主にアレルギー持ちの生徒やてんかんの既往がある生徒の健康管理、保健室での応急処置対応を担当しました。
採用時には、養護教諭免許は不要で、看護師免許と小児対応経験が評価されました。勤務条件としては「医療処置の実務経験があること」が求められましたが、面接のみで筆記試験はありませんでした。



病棟とは違う環境でしたが、生徒との距離が近く、教育現場で看護師の経験が生きることを実感したと話しています。
2人目:看護師から養護教諭へ転身したBさん
40代のBさんは看護師として数年働いた後、教育に関わる仕事がしたいと思い、通信制大学で養護教諭一種免許を取得しました。学費は自己負担でしたが、働きながらでも学べるカリキュラムが組まれており、2年半かけて取得できました。
免許取得後は私立高校の養護教諭の求人に応募し、看護師としての実務経験をアピールしたところ、即戦力として採用されました。応募時は書類審査と面接、小論文がありましたが、看護師としての臨床経験と緊急対応能力が高く評価されたようです。
実際の業務では、軽いケガの対応だけでなく、メンタルケアや生徒指導との連携も求められ、看護師時代とは異なるスキルも必要になりました。



医療知識を持った養護教諭として信頼される場面が多いそうで、看護師からキャリアアップした成功事例のひとつではないでしょうか。
看護師免許のみで保健室の先生を目指す際の注意点


- 学校と医療機関の違い
- 求められる資質や能力の違い
- 転職エージェントの有効活用
学校と医療機関の違い
児童生徒への「教育的支援」が中心
病院では「治療」を目的とした診療補助が主業務ですが、学校で養護を担う場合は「健康の保持増進」や「教育的支援」が中心です。学校では成長段階にある児童生徒の発達課題を踏まえ、保健指導や健康教育を計画的に実施することが求められます。これは学校保健安全法とその施行規則によって定められた養護教諭の責務であり、法律上も位置付けが大きく異なります。



詳しくは文部科学省・学校保健安全法関連ページを参照してください。
医療行為の制限と法的責任
学校現場では、医療機関で日常的に行う侵襲的な医療行為(注射・点滴など)は原則として認められません。実施が可能なのは、応急処置や校長が認めた医療的ケア児に対する限定的な処置のみです。
医療安全だけでなく学校事故防止の観点からも、法律・内規を確認し[校長の指示系統]で動く意識が必要です。



看護師経験だけを頼りにすると「できるはずの処置ができない」というジレンマが生じる恐れがあります。
項目 | 病院 | 学校 |
目的 | 治療・看護 | 保健管理・健康教育 |
主な対象 | 患者 | 児童生徒・教職員 |
医療行為 | 幅広く実施 | 応急処置・一部医療的ケアのみ |
所属体系 | 医療法 | 学校保健安全法 |
求められる資質や能力の違い


保健指導・健康教育のスキル
授業時間内で行う「保健指導」や学級活動・朝礼での「健康教育」は養護教諭固有の業務です。保健分野だけでなく、学習指導要領や学級経営の知識も欠かせません。
看護師としての専門知識は大きな強みですが、子どもにわかりやすく伝える授業設計力を新たに身につける必要があります。
教職員との連携・組織マネジメント
学級担任・管理職・給食担当など多職種と協働しながら学校保健計画を策定・推進します。そのため、組織マネジメント力や学校文化を理解したコミュニケーション能力が必須です。
看護師のチーム医療経験は活かせますが、学年会議やPTA対応など学校特有の会議体にも積極的に参加しましょう。
生徒理解とカウンセリングマインド
児童生徒は身体的不調だけでなく、心理的・社会的課題も抱えています。看護系大学・専門学校では学ばない「教育相談」「発達理解」「生徒指導」に関する知識を自己研鑽で補い、必要に応じてスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーとチームで支援する姿勢が求められます。
転職エージェントの有効活用


教育業界に強いエージェントを選ぶ
養護教諭や学校看護師の求人は、公立校の場合は各都道府県の教育委員会が実施する採用試験、公立以外は非公開求人が多いのが実情です。
看護師専門だけでなく「教育業界」の求人ネットワークを持つ転職エージェントを選ぶことで、受験情報や学校法人の内部事情を効率的に収集できます。





看護師に特化した転職エージェントを選ぶ際は、非公開求人数の多いところを選びましょう。
求人票の「免許要件」を必ず確認
「看護師資格のみ可」「養護教諭免許要」「臨時免許相談可」など、求人票の免許欄は学校により大きく異なります。不足資格を後から取得できるか、期限付き任用か――などといった条件を誤認すると内定後にトラブルとなるので、エージェント経由で必ず学校側へ確認してください。
養護教諭免許取得や臨時免許状の要件は都道府県ごとに異なるため、必ず最新情報を各教育委員会または文部科学省の公式情報で確認してください。
面接対策・書類添削サポートを活用
学校採用では「志望動機」「教育観」「子どもへの関わり方」が重点的に問われます。看護師としての臨床経験を教育的価値に翻訳して伝えられるよう、履歴書や面接での表現をエージェントに添削してもらうと効果的です。



教員採用試験の過去問や論作文対策までフォローしてくれる転職サービスを選びましょう。
保健室の先生を目指すなら「レバウェル看護」がオススメな理由


顧客満足度No.1の実績
レバウェル看護(運営:レバレジーズメディカルケア株式会社)は、看護師専門の転職支援サービスとして長年にわたり高い評価を得ています。



累計利用者数61万人という実績の多さも、安心して利用できるポイントです。
公式サイトでは「サービス満足度97%」「転職サポート満足度No.1」といった実績が公表されており、利用者アンケートでも高いリピート率を記録しています。看護師から養護教諭へ転身を考える場合でも、学校看護や企業求人など多様な選択肢を提示してくれる点が強みです。


非公開求人が豊富
看護師転職市場では、インターネット上に掲載されない「非公開求人」が全体の多くを占めると言われています。レバウェル看護は、病院・クリニック・学校・企業・行政機関と幅広いコネクションを持ち、非公開求人も豊富に扱っています。
特に学校看護師や養護教諭補助など募集人数が限られる案件は非公開になるケースが多く、専門エージェントを通じてしか出会えません。
キャリアアドバイザーによる手厚いサポート
レバウェル看護には医療・福祉系の国家資格を持つ担当者や、学校保健に詳しいキャリアアドバイザーが在籍中です。履歴書・職務経歴書の添削はもちろん、養護教諭免許取得の手順や自治体ごとの採用試験情報も提供しています。
面接日程の調整、条件交渉、就任後のフォローアップまでをワンストップで受けられるため、現職を続けながらでも転職活動をスムーズに進められます。
強み | 具体的な内容 | 引用元 |
顧客満足度 | 利用者満足度97% 転職支援満足度No.1 | 公式サイト |
公開求人数 | 約15万件(2025年5月時点) | サービス案内 |
サポート体制 | 履歴書添削・採用試験対策・入職後フォロー | アドバイザー紹介 |
まとめ


結論として、看護師免許のみでは保健室の先生として長期的に働くことは難しいです。ただし、公立・私立とも原則養護教諭免許が必須であるものの、臨時免許や非常勤の学校看護師枠など、例外もあります。医療的ケア児対応や応急処置では看護師経験が強みとなる場面も多いです。



今回紹介した実例からも分かるように、看護師としての現場経験は大きなアピールポイントとなります。
転職エージェント「レバウェル看護」を活用すれば非公開求人や試験対策の支援が受けられ、スムーズなキャリア転換が可能です。まずは自治体の採用情報を確認し、必要に応じて大学・通信課程で養護教諭一種免許を取得すると選択肢が広がります。
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