【看護師長になると年収が下がる?】原因や収入アップのポイントを解説

「看護師長になると年収が下がるの?」

「看護師長の年収アップの方法は?」

看護師長は病棟での管理を行う重要な役目を担っています。多くの場合は看護師長になることで年収アップが見込めますが、看護師長に昇進することで年収が下がるケースがあるのも事実です。

本記事では看護師長の年収が下がる原因や年収アップのポイントを解説します。この記事を読めば看護師長の年収や、看護師長になるために必要な能力、年収アップの具体的な方法がわかります。

病院の中で看護師長を目指している、またはさらに年収をアップしたいと考えている方は、ぜひ本記事を参考にしていただきキャリアアップに役立ててください。

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将来的に看護師長、看護部長へステップアップしたいと考えている方にも役に立つ内容なのでぜひ読んでみてください。

目次

看護師長の平均年収

看護師長の平均年収は600万円程度で、病院の規模や経験年数によって異なります。

看護師長の年収について、以下の特徴が挙げられます。

  • 看護師長がもらえる手当
  • 看護師長の給料は勤務先や経験年数によって異なる

看護師長がもらえる手当

看護師長には管理職手当が付くことが多いですが、金額は病院によって異なります。

2012年病院勤務の看護職の賃金に関する調査報告書によると看護師長の管理職手当は45,439円です。管理職手当は病院の規模によって異なりますが、相場は均4万円〜7万円であり、なかには管理職手当がつかないところもあります。

看護師長になると夜勤がない病院もあり、夜勤手当がなくなることもあります。手当全体で見ると減額する可能性がある点にも注意が必要です。

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病院によっては管理職の手当をみなし残業代として支給しているケースがあります。
私が主任としてもらっている手当も、一定時間分の残業代が含まれています。

看護師長の給料は勤務先や経験年数によって異なる

看護師長は40〜50代で昇進することが多いです。賃金構造基本調査によると、40歳〜59歳までの年収は以下のとおりです。

1000人規模100人〜999人規模10〜99人規模
40〜44歳663.6万円552.4万円456.1万円
45〜49歳642.1万円580.8万円491.4万円
50〜54歳661.2万円591.7万円494.4万円
56〜59歳673.7万円521.1万円410万円
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年齢別の平均値なので看護師長ではない人も含まれていますが、病院の規模によって200万円の差がありますね。

2022年の中間管理職(主任看護師、看護師長クラス)の月給例は以下のとおりです。

資格名平均月給全体の割合
資格なし40万〜50万円49.2%21.5%
50万〜60万円21.5%
専門看護師40万〜50万円47.7%
50万〜60万円23.3%
認定看護師40万〜50万円49.6%20.9%
50万〜60万円20.9%
出典:2022年度専門看護師・認定看護師に対する評価・処遇に関する調査報告書

月給が50万円の場合、賞与を4ヶ月として計算すると看護部長の平均年収は700万円になります。統計を参考にすると、看護師長の平均年収は600万円程度です。

他の役職と看護師長の年収の違い

看護師長と他の役職の年収はどのくらい差があるのか気になるところです。

役職別の平均手当額は以下の表のとおりです。

職位平均手当額
看護部長81,307円
副看護部長60,856円
看護師長45,439円
看護主任26,159円
出典:2012年病院勤務の看護職の賃金に関する調査報告書

看護部長になると管理職手当が平均で8万円まで増額しています。看護主任の手当の平均は2.6万円で夜勤の回数が減るため、昇進してすぐは年収が下がることが多いようです。

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私の職場は夜勤がとても多かったので、主任になったとたんに夜勤が半分以下になり、月収が5万円近く下がりました。

認定資格と管理職の割合についての調査結果は以下の表のとおりです。

月給中間管理職(主任看護師、看護師長)管理職
(副看護部長、看護部長、副院長)
資格なし40万〜50万円49.2%36.7%
50万〜60万円21.5%37.5%
専門看護師40万〜50万円47.7%33.3%
50万〜60万円23.3%42.2%
認定看護師40万〜50万円49.6%36.7%
50万〜60万円20.9%36.2%
出典:2022年度専門看護師・認定看護師に対する評価・処遇に関する調査報告書

看護部長クラスでは月給が50万円〜60万円の割合が最も多く、賞与を4ヶ月分で計算した場合800万円〜960万円です。

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看護部長になれば年収は一気にハイクラスになりますね!

看護師長になるために必要な能力

看護師長になりたいと考えている方は以下の5つの点を意識して、経験を積み重ねましょう。

  • 豊富な経験と知識
  • マネジメント能力
  • リーダーシップ
  • コミュニケーション能力
  • 資格の取得

豊富な経験と知識

看護師長はスタッフからの信頼を得るために、豊富な経験と知識は必須と言えるでしょう。

看護師長の主な仕事内容は以下の表のとおりです。

看護師長の仕事内容
ベッドコントロール
インシデントの予防や対策
部署での課題や問題点の把握
スタッフの支援
院長や看護部長など経営陣とスタッフの橋渡し
看護目標を設定し看護の質向上を図る
クレーム対応

看護師長は病棟や手術室、外来など自部署の看護の質を保つために、管理を行う必要があります。看護の質を保つためには以下の点を理解することが大切です。

  • 教育の動向
  • アセスメント能力
  • 看護技術全般
  • 病院内でのルールやフロー
  • 物品の管理や使用方法
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さまざまな部署で経験を積むことも看護師長になる条件とする病院もあります。

マネジメント能力

看護師長の重要な役割として、自部署での資源(人・物・金)のマネジメントが挙げられます。なかでも看護師長は人であるスタッフのマネジメントが重要であり、スタッフの能力は看護の質に直結します。

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近年は看護師の確保が難しくなっており、スタッフの育成やモチベーションを保つ方法など能力に応じた支援が重要視されています。

スタッフと信頼関係を築き、個別性のある対応が求められるので、特に人に関するマネジメント能力は必須と言えるでしょう。

リーダーシップ

看護師長はチームを目標に導くために、リーダーシップを発揮することが求められます。マネジメントと混同されがちですが、リーダーシップとは指導力や統率力を意味しており、目標に向けてチームの質向上と維持をするために必要な能力です。

経験を積み重ねることでリーダーシップを養うことができます。チームリーダーや各種委員会、教育などを経験していくことはリーダーシップを養うには最適な機会です。

看護師長はチーム医療の要であり、リーダーシップは看護師長に欠かせない能力と言えるでしょう。

コミュニケーション能力

看護師長は様々な人と関わり、橋渡しをする高いコミュニケーション能力が求められます。主に以下の人と関わる機会が多いです。

【看護師長が関わる人の例】

  • 看護部長
  • 院長
  • 病棟スタッフ
  • 他部署のスタッフ
  • 患者
  • 地域の施設やケアマネージャー
  • 他病院のスタッフ

時には様々な職種とミーティングやカンファレンスを行うため、ファシリテーション能力も必要です。相手の考えを尊重し自らの意見も言語化できる能力がなければスタッフや医師、看護部長、患者からの信頼関係は得られません。

資格の取得も看護師長への近道

看護師長になりたい方は資格の取得も視野に入れてキャリアアップを目指す方法もあります。専門や認定看護師など様々な資格がありますが、資格を取得しておくことで看護師長や看護部長の評価を得やすくなります。

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認定看護管理者という資格がありますが、認定看護管理の資格取得には看護師長としての経験が3年以上必要です。

認定看護管理(CNA)
【主催】
公益社団法人日本看護協会
【取得要件】
臨床経験5年以上(うち看護師長相当以上の管理者経験が3年以上)認定看護管理者教育課程サードレベルの修了看護管理に関する学問領域の修士以上の学位を取得
【資格の目的】
組織的な看護サービスの質向上を目指す。看護管理者としての資質と看護水準の維持、発展することを目的とする。
出典:日本看護協会|認定看護管理者

看護師長が昇進を目指す場合は認定看護管理を取得するのがおすすめです。

看護師長になると年収が下がるといわれる原因

看護師長になると年収が下がると言われる原因には以下の3つの要素が挙げられます。

夜勤が減る•なくなる
残業代がもらえなくなる
手当が少ない

夜勤が減る・なくなる

看護師長になると夜勤が減る、もしくはなくなることで年収が下がる可能性があります。基本的に看護師長は病棟の管理を行うため、日勤のみになることが多いです。

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看護師は夜勤手当が命です。5万円、6万円ほどあった夜勤手当がゼロになれば、管理職手当をもらっても割に合いませんね。

看護師長が病院の管理者として夜勤をするケースもあります。ただし、夜勤がある場合でも他の病棟の看護師長と交代で行うため、一般職と比べると夜勤の回数は減少するでしょう。

残業代がもらえなくなる

看護師長には管理職手当がつくため、残業代がつかない病院があります。一般職の時に残業代で稼いでいた場合は、年収が下がる原因になります。

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管理職手当には残業代も含まれているケースが多いです。残業代がもらえないというよりは、みなし残業代として固定で支給されるイメージです。

ここ数年で病院の残業に関する考え方が厳しくなっており、スタッフの残業も減らすよう業務改善が取り組まれています。看護師長であっても残業を極力せずに退勤する人が増えています。一方で時間内に仕事が終わらないにも関わらず、残業代が出ないことで悩む看護師長も多いです。

手当が少ない

看護師長の平均手当は平均が5〜7万円ですが、病院によっては管理職手当が全くないところもあります。

責任と仕事が増えただけで年収は減った、という方も一定数存在しています。

さらにキャリアアップをするか、資格を取る、年収アップを狙って転職をするなどの検討をしてみるのも良いでしょう。

看護師長は目先の年収にとらわれないことが大事

看護師長は年収が下がるケースがあり、年収アップを狙って転職を考える人もいるでしょう。

看護師長のハイクラスな求人は、管理職としての経験年数が問われることが多いので注意が必要です。看護師長になってすぐに転職しても、ハイクラスな転職は難しいと考えた方が良いでしょう。看護師長としてスキルを積んで、さらに上を目指すかハイクラスな求人を狙うのが賢明です。

キャリアアップを目指すにあたり、看護師長はあくまでキャリアの通過点ともいえます。目先の年収にとらわれず、まずは看護師長として管理のキャリアを積むのが得策です。

看護師長の年収が低いと感じたときの対処法は2つ

看護師長になったけど年収が低いと感じた場合の対処法について以下の2点を解説します。

  1. さらに上の管理職へ昇進する
  2. 転職する

1.さらに上の管理職へ昇進する

看護師長の年収が低いと感じている場合は、キャリアを積んでさらに上の管理職へ昇進するのが良いでしょう。看護副部長、看護部長となれば手当の額も増えるため年収アップが見込めます。

さらに上の管理職へ昇進するためには、看護師長のキャリアを地道に積むしかありません。少しでも早く出世したいという方は、認定看護管理者の資格取得も検討してみましょう。

2.転職する

さらに上の管理職へ昇進しようにも看護副部長や看護部長は人数が限られているため、なかなか難しいのが現状です。ただでさえ看護師の世界は管理職の席が少なく確実性がないうえに、長い期間が必要です。転職も視野に入れてキャリアを考えるのも良いでしょう。

看護師の管理職はハイクラスな求人も存在するので年収アップを狙う人にはおすすめです。ハイクラスな求人は管理職としての経験年数が3年以上必要なケースが多いので、まずは看護師長として経験を積む必要があります。

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ハイクラスな求人はあまり表には出ません。看護師転職エージェントなら、そこでしか扱っていない好条件の求人を多数扱っているのでおすすめです。

看護師長で年収アップを目指すなら転職エージェントがおすすめ

看護師長が年収アップを目指すのであれば、転職エージェントを是非活用してください。転職エージェントを利用するメリットを3つご紹介します。

  • 管理者として働ける求人を紹介してくれる
  • これから看護師長を目指す人にも有効
  • 複数社に登録しておけばさらに可能性が広がる

管理職として働ける求人を紹介してくれる

管理職として働ける求人はあまり多くはないので、自分で求人を探すのは難易度が高いと言えるでしょう。転職エージェントを利用すると専任のアドバイザーが、管理職として働ける求人を紹介してくれます。

給料面の交渉や条件のリサーチも、アドバイザーを通してできるので年収アップも見込めます。

看護師専門転職サイト「スマイルナース」は管理職・管理職候補の求人も扱っているので、現在看護師長の方や看護師長を目指したい方におすすめです。登録も無料で簡単にできるので、下記よりチェックしてみましょう。

これから看護師長を目指す人にも有効

これから看護師長を目指す人は、転職エージェントで看護師長候補の求人を探してもらうのが良いでしょう。看護師長候補や主任などの求人は非公開であることも多いので、アドバイザーに相談するのがおすすめです。

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今の病院でなかなか出世が見込めない場合は、思い切って転職してみるのも一つの方法として検討してみましょう。

求人を探す際のポイントは、各種手当の額や昇給についての待遇面をリサーチしておくことです。アドバイザーから情報をもらうことで将来的に自分が看護師長になったときに、どのくらいの年収になるのかを想定できます。

複数社に登録しておけばさらに可能性が広がる

転職エージェントは複数社登録するのがおすすめです。それぞれ取り扱う求人も違いますし、アドバイザーと合わないというデメリットも回避できます。

複数社登録しても、転職エージェントは無料で登録できるので安心です。求人の幅も広がるので、良い求人に巡り合える可能性が高くなります。

まとめ

看護師長の年収は病院規模や経験年数によって異なりますが600万円程度です。大規模病院では700万円、小規模の病院では450万円程度と差があります。

看護師長の役割は病棟の管理であり、高いコミュニケーション能力と、豊富な経験と知識、リーダーシップとマネジメント能力が必要です。しかし看護師長は夜勤手当や残業手当がなくなることがあり、年収が下がってしまうケースがあります。看護師長の年収が低い場合は、キャリアを積みさらに昇進するか、転職を検討しましょう。

看護師長が転職する場合は転職エージェントの利用がおすすめです。キャリアアドバイザーが希望に合った求人の紹介や面接対策、条件交渉を行ってくれます。

「スマイルナース」は、医療業界の人材サポートで長年の実績を誇るクラシス株式会社が運営しています。管理職・管理職候補の求人も取り扱っているので、看護師長を目指す方にもおすすめの転職サービスです。登録や年会費は無料なので、ぜひ下記よりチェックしてみてください。

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この記事を書いた人

☀︎看護師✕WEBライターとして活動中
☀︎2児のパパでもある男性看護師
☀︎本業は介護施設で主任看護師として活躍中
☀︎子育てをしながらスキマ時間で毎月5万円稼ぐ
☀︎ライターとしての最高月収は20万円

【経験した副業】
病棟・施設の夜勤専従バイト、訪問看護、マラソンイベントの救護バイト

これまで数回の転職を経て年収150万円アップも達成しました。
本ブログでは「転職と副業で月5万円以上の収入アップ」をモットーに、看護師資格を活かした副業や転職について有益な情報提供をしています。

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